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リブ危機の陰でPGAツアー再編計画も難題だらけ… 「2部制移行」で選手、ファン、スポンサー、地元 すべてが置き去り!?
PIFの支援終了で存続危機に直面するリブゴルフ。その一方でPGAツアーも、2027年からの大改革に向けて大胆な再編案を検討している。浮上しているのは選手を「1部」と「2部」に分ける構想だが、その先には数々の課題も見え隠れしている。
トップ選手への集中投資を狙う「1部・2部制」構想
サウジアラビアの政府系ファンド「PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)」からの支援が2026年いっぱいで打ち切られることになったリブゴルフは、27年以降の生き残りを懸けて四苦八苦している。その一方で、PGAツアーは27年からの大改革に向けて試行錯誤の真っ只中にある。
ブライアン・ローラップCEOいわく、現状では「まだ何も決まっていない」とのことで、現在はさまざまなプランやアイデアが検討されている段階である。

その中で最も取り沙汰されているのは、「PGAツアーを2部制に変える」という改革案だ。
来季からはPGAツアー選手を「1部と2部」あるいは「上部と下部」という具合に2つに分ける奇抜なプランが検討されている。正式な呼び名は、まだ決まっていないため、ここでは便宜上、「1部と2部」と記させていただく。
ちなみに、現在、下部ツアーと呼ばれているコーン・フェリーツアーは、その下に位置付けられることになるため、それも含めると、実質的には「3部制」のような構造になりそうである。
なぜPGAツアーは選手たちを1部と2部に分けようとしているのか。その理由は、限りある「PGAツアーのお金」を、トッププレーヤーだけの集合体となる1部に、より多く分配するためだ。
米コンソーシアムの「SSG(ストラテジック・スポーツ・グループ)」とパートナーシップを結び、営利法人化したPGAツアーは、あらゆる面で効率化を図ろうとしており、トップ中のトップである選手たちに、より多くのお金を授け、下位選手との差を広げることで、ピラミッド構造をより一層強固なものにしようと試みている。
いわば、「お金の使い方」のコスパを高めようとしているわけだ。
さらに、「1部」の選手たちが時間と労力をより効率的に使えるようにという観点から、ツアーの年間スケジュールを大幅に変えようとしている。
「1部の大会」は、シグネチャーイベントを現状の年間8試合から16試合に倍増させ、「ザ・プレーヤーズ選手権」とメジャー4大会、プレーオフシリーズ3試合、さらにはプレジデンツカップやライダーカップなどを加えて、年間24~26試合になる見込みだ。
この試合数は、現在の年間34試合と比べると大幅減となり、試合数は少ないのに投入されるお金は増やされるため、ここでもコスパの向上が図られることになる。
「2部の大会」については、賞金規模や試合数といった詳細は一切明かされていないが、はっきりしていることが一つある。「1部」の選手は「2部の大会」には出るべきではないとされ、おそらくは「出てはいけない」と規定されると見られている。
そうなるとしたら、「2部の大会」はスター選手が皆無になる。しかし、「2部」の選手が「1部」への昇格を目指して、これまで以上に鍛錬と努力を重ねることで、ピラミッド構造は全体的にボトムアップされると、ローラップCEOは考えている様子である。
スター不在の大会続出? ファンとスポンサーが抱く不安
しかしながら、この2部制のプランには、疑問点や難題も見て取れる。
例えば、現在は年間34試合が開催される中で、選手たちは自分が出たい大会、出られる大会を選んで出場しており、トップ中のトッププレーヤーの多くは、年間19~20試合に出場している。
ちなみに25年は、スコッティ・シェフラーは20試合、ローリー・マキロイはマスターズ優勝後は試合数をセーブしているため、やや少ない16試合に出場。松山英樹は、やや多めの23試合に臨んだ。
しかし、来季から「1部の大会」が年間24~26試合となると、彼らの出場試合数は、逆に、これまでより増えることになる。
「全大会に出なくてもいい」とされるとしても、「1部の大会」は全大会において破格の賞金やポイントが付与されるのだから、選手としては「休みたくない」と思うはずで、そうなってしまったら、選手にとってのコスパは、必ずしも高められるとは言えなくなりそうである。
そして、もう一つ。「1部」の選手が「2部の大会」に出てはいけないという規定ができてしまったら、残念な気持ちになる選手やファンが続出する可能性がある。
たとえば、先週の「チャールズ・シュワブ チャレンジ」には、地元テキサス出身のシェフラーやジョーダン・スピースは出ておらず、地元ファンは大いに落胆させられた。今回は2人とも、スケジュール上の都合で泣く泣く欠場を決めたとのことだが、来季から、この大会が「2部の大会」になってしまったら、シェフラーやスピースは愛する地元の大会に出たくても出ることができなくなる。
そんな事態になるとしたら、「2部の大会」のタイトルスポンサーは、大金を投じて大会を支援する意義や意味に首を傾げるのではないだろうか。
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