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- 14歳ソア・キムだけじゃない! 韓国女子が“飛ばし屋だらけ”になる納得の理由
14歳のアマチュア、ソア・キムがサントリーレディスで圧倒的な飛距離を披露した。ユン・イナら韓国勢も世界トップクラスの飛距離を誇るが、その背景には体系的な育成システムとコース環境がありそうだ。
ソア・キム、サントリーレディスでドライビングディスタンス1位
6月11日から開催された「宮里藍 サントリーレディス」では、14歳の韓国人アマチュア、ソア・キムが大きな注目を集めました。初日に単独首位に立つと、その後も粘り強いプレーを続け、決勝ラウンド2日間はいずれも最終組で優勝争いを演じました。

2012年大会では、同じ韓国出身のキム・ヒョージュが16歳でアマチュア優勝を達成していますが、ソア・キムもそれに引けを取らない強烈なインパクトを残しました。
なかでも目を引いたのが飛距離です。ドライビングディスタンスは決勝ラウンド2日間ともに1位を記録。4日間平均でも2位に約8ヤード差をつけてトップに立ちました。
ユン・イナ、米ツアーでドライビングディスタンス7位
韓国勢は米ツアーでも高い飛距離水準を見せています。その代表格の一人がユン・イナです。
今季のドライビングディスタンスは、6月15日時点で278.63ヤードを記録し、米ツアー全体で7位につけています。この数字の高さは、日本ツアー2024年シーズンのドライビングディスタンス1位だった竹田麗央と比較すると分かりやすいでしょう。
米ツアーに参戦している竹田は、今季現時点でドライビングディスタンス18位。ユン・イナはその竹田を約5ヤード上回っています。昨季も同様に約5ヤード上回る数字を記録していました。
さらにユン・イナは、2024年の韓国ツアーでドライビングディスタンス2位でした。韓国ツアーにはユン・イナを上回る選手が存在するだけでなく、同水準の飛距離を持つ選手も数多くいます。
韓国選手に共通するスイングの特徴
なぜ韓国では飛距離に優れた選手が次々と育つのでしょうか。スイングの特徴に注目してみたいと思います。
韓国選手のスイングには共通点が見られます。代表的なのが「バックスイングで右股関節に圧をかけること」と「地面反力を最大限に活用すること」です。
ソア・キムやユン・イナも、バックスイングでは頭の位置を安定させながら右股関節にしっかりと圧をかけ、体幹を大きく捻転させています。
また、インパクト前後ではクラブヘッドを加速させる動きと連動して下半身を力強く使っています。その力はフォロースルーで左足が飛球線後方側へ動くほど強く、高いヘッドスピードを生み出す要因になっています。
こうした「ロスなくパワーをボールへ伝える動き」は、多くの韓国選手に共通して見られます。
比較的似たスイングの選手が多い背景には、育成システムの存在があるのかもしれません。
韓国では「国家代表」「国家常備群」「ジュニア国家常備群」に選ばれたアマチュア選手が、体系的な育成システムのもとで強化されています。長期間にわたり共通のメソッドを学びながら競争を続けることで、パワーや、それを効率よくボールへ伝える技術が磨かれていくのでしょう。
フェアウェイの広さも影響か
韓国ツアーのスタッツを調査すると、米ツアーや日本ツアーと比較して、フェアウェイキープしやすいコース設定であることがうかがえます。
例えば、ユン・イナのフェアウェイキープ率は、今季の米ツアーで67.42%、昨季は69.13%でした。一方、韓国ツアーを主戦場としていた2024年シーズンは69.18%を記録しています。
また、米ツアールーキーのファン・ユミンは、今季のフェアウェイキープ率が55.35%ですが、韓国ツアーを主戦場としていた昨季は65.93%でした。
一方、日本ツアーのスタッツを見ると、米ツアー以上にフェアウェイキープが難しい傾向も見られます。
例えば、韓国ツアーを主戦場とするイ・イェウォンの今季フェアウェイキープ率は80.49%ですが、日本ツアーに出場した2試合では66.33%でした。
竹田のフェアウェイキープ率も、今季の米ツアーでは66.54%、昨季は74.8%でしたが、日本ツアーを主戦場としていた2024年シーズンは59.47%でした。
もちろん単純比較はできませんが、これらの数字からは韓国ツアーの方がフェアウェイをキープしやすいコース設定であることがうかがえます。
飛距離に優れた選手が多く育つ理由の一つとして、「ドライバーを思い切り振れるコース環境」が影響している可能性もあるでしょう。
世界ランキングトップ100に29人
韓国勢は現在、世界ランキングトップ100に29人が名を連ねています。日本勢は18人、アメリカ勢は14人です。
近年は韓国ツアーの充実もあり、かつてほど多くの選手が米ツアーへ渡る状況ではありません。しかし、選手層の厚さは依然として世界トップクラスです。
現代ゴルフにおいて飛距離は大きな武器になります。その武器を備えた選手が数多く存在する韓国勢は、これからも世界各地のツアーで存在感を示し続けるでしょう。
解説:野洲明
ゴルフ活動家/各種スポーツメディアに寄稿。ゴルフ情報サイトも運営し、多くのゴルファーを見てきた経験と科学的根拠をもとに、論理的なハウツー記事や分析記事を中心に執筆している。
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