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1.5メートルを外したシェフラーのパッティングが200万再生! プレッシャーかかるショートパットで注意すべきポイントは?
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は、PGAツアー「トラベラーズ選手権」のプレーオフで惜しくも敗れたスコッティ・シェフラー選手のパッティングに注目しました。
世界1位でも1.5メートルは簡単ではない
PGAツアーの公式Xで約200万回も再生されている動画があります。日没により月曜決着となった「トラベラーズ選手権」のプレーオフで、スコッティ・シェフラー選手がショートパットを外したシーンです。
シェフラー選手とビクトル・ホブラン選手のプレーオフ1ホール目(18番パー4)は、ともにパーオンに成功。先に打ったのはホブラン選手でした。
カップまでは9フィート(2.7432メートル)あり、スライスするかどうか微妙な下りのラインです。弱めのタッチで打ったボールは、切れそうで切れずに転がり、最後わずかに右へ曲がってカップ右端からコロン。ギリギリのところでバーディー奪取に成功しました。

シェフラー選手はカップまで4フィート10インチ(1.4732メートル)。ホブラン選手と同じようなラインです。わずかに右に切れたホブラン選手の転がりを見ていたシェフラー選手は、ラインを消して強めのタッチでバーディートライ。しかし、ボールはカップ左を蹴って向こう側へ……。この瞬間、昨年の「バルスパー選手権」以来となるホブラン選手のツアー通算8勝目が決まりました。
世界ナンバー1プレーヤーが短いパットを外して勝利を逃した――。そんな衝撃もあって、この動画は約200万回も再生されているのかもしれません。
シェフラー選手の今季のスタッツを見ると、「選手平均に対してパッティングがどれだけ貢献しているか」を表すSG(ストローク・ゲインド)パッティングは0.512で12位と上位につけています。しかし、スタッツをさらに細かく見ていくと、興味深いことが分かります。
今回外してしまった4フィートのパットは成功率91.78%で151人中101位、3フィートでは99.26%で129位と順位を落としています。その一方、25フィート(7.62メートル)は9.86%で1位、10~15フィート(3.048~4.572メートル)は36.94%で11位と、ミドルパットでは上位にランクインしているのです。
ショートパットは「入って当然」と思わないこと
パッティングは距離が短くなるほど振り幅が小さくなり、「気持ち良い振り幅」で振れなくなります。自分が基準とする振り幅よりも小さい振り幅でストロークする場合は、手の操作が入りやすく、ヘッドやフェースもブレやすくなるものです。「ミドルパットやロングパットには苦手意識はないけど、ショートパットになると緊張してしまう」という一般ゴルファーの人もいるのではないでしょうか。
ショートパットの苦手意識を払拭するために、まず頭に入れてほしいのがカップイン率です。前述のように、シェフラー選手の4フィートのカップイン率は91.78%。世界ナンバー1プレーヤーでも、10回に1回は外しています。ちなみに最下位(151位)のカップイン率は83.02%で、10回に2回近く外していることになります。
1.2メートルは「絶対に外してはいけない距離」「当然入る距離」と思って臨んでしまいがちですが、PGAツアー選手のデータを踏まえると、シングルハンデの人で60~70%、アベレージクラスの人なら50%のカップイン率でも十分です。グリーンのスピードや傾斜の有無で難易度は当然変わりますが、「1.2メートルが入る確率は半分」と考えておくと、プレッシャーはそれほどかからなくなるはずです。
リラックスしてショートパットを打つ準備ができたら、一定のリズムでストロークすることに集中しましょう。例えば、始動で「イチ」、インパクトで「ニ」と心の中でリズムを唱えると軌道が安定し、インパクトが緩んだり、パンチが入ったりするミスを防ぎやすくなります。
また、短いパットはカップが目に入りやすいため、ダウンスイングで右肩が前に出やすくなる点も注意したいところです。ショートパットが苦手な人は、右肩の位置を変えず、しっかりと打ち切ってからボールの行方を追うことを心掛けましょう。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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