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- 「本当に楽しく過ごした1週間でした」久々の日本ツアーで笹生優花が見せた国籍を超えた輝き
大会直前に日本国籍を取得したことが報じられた笹生優花。五輪以来となる久々の日本国内での試合で見せたプレーは移動に伴う隔離などの影響もあり、通算3アンダー22位タイに終わった。
初日は笹生、渋野、上田という豪華組み合わせで大会を盛り上げた
全米女子オープン優勝者として初めての日本ツアー、TOTOジャパンクラシックでプレーした笹生優花の1週間が終わった。
6月にメジャー優勝を果たして以来、笹生は米ツアーでのプレーに専念。東京五輪には出場したが、その後も再び米ツアーで戦い続けていた。
全米女子オープンも含めて8試合に出場。優勝も含めて5試合でトップ10入りして、147万4010ドルの賞金を稼いでいる。レース・トゥCMEグローブシーズンというポイント制のランキングも15位(1411.200ポイント)につけている。出場試合数が少ないため、新人王を決めるレースでは6位。だが、残り2試合に全力を尽くすつもりでいるという。
今大会は、例年、日米両ツアーが一緒に行う試合(日本は特別公認)であったが、コロナ禍の影響から、昨年に続き日本ツアーだけの試合となった。ここを、笹生はメジャー王者としての“凱旋試合”に選んだ。
移動に伴う隔離で調整が困難だった状況などもあり、結果は通算3アンダー22位タイ。優勝した古江彩佳とは13打差と思うような成績は出せずに終わった。
それでも「本当に楽しく過ごした1週間でしたので良かったと思います」と、笑顔で締めくくった笹生。日本での試合は気持ちが違うかどうか聞かれると「そういうのはないですね。いつも同じです」と淡々と口にした。
だが、これこそが笹生の強さ。どこでプレーしているかではなく、誰とプレーしているか、でもない。コースと自然、そして何より自分自身と戦うのがゴルフだということをよくわかっている証しだろう。メジャー優勝の理由の一つがここにある。
大会前には、五輪後に日本国籍を取得したことも報じられた。日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、日本とフィリピンの両国で育った笹生は二重国籍を持っていた。だが、日本の国籍法では22歳までに国籍を一つ選ぶ必要があったのだ。
これについて「どちらを選ぼうと、自分は日本人でもあり、フィリピン人でもある」とコメントしたが、気持ちがどちらにもあるのは当然のことだろう。
ノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎氏が、日本ではなく米国籍だったにもかかわらず「日本人の受賞」とエキサイトすることでもわかるように、大きな結果を出したり、称賛に値する時には現在、どこの国籍であっても“日本人”として扱う。
その一方で何か都合悪いことがあると、日本国籍でないことが理由のようにする。日本全体の自分勝手な風潮や“小さな”考え方のメディアを、あっさり退ける爽快さが笹生の言葉にはある。
状況次第ではあるが、大会が元の日米共催の形に戻れば、笹生は米ツアーのメンバーとして大会に出場するはずだ。日本でもフィリピンでも、自国の選手として応援される存在として。さらに2年目となる米ツアーのメンバーとしても応援されているに違いない。
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