前半戦出場が可能な30位前後に食い込めなかった有力選手たち
来季の出場権をかけたJLPGA QT(クォリファイング・トーナメント)ファイナルステージ最終ラウンドが、3日、葛城GC宇刈C(静岡県)で行われた。
今大会の順位に、第1回リランキング(6月に予定)までの出場がかかっており、これまでの実績を見ると30位前後までならほとんどの試合に出場できる見込みだ。だが、これに手の届かなかった者たちは出場できる限られた試合の中で、あるいは下部のステップ・アップ・ツアーに出られれば、そこでプレーしながら次へのきっかけをつかむしかない。
今年、プロテストに合格した選手の中にも、いきなりプロの厳しさを味わった者がいた。その筆頭が、2021年日本女子アマ選手権優勝者で11月のプロテストでもトップ合格した尾関彩美悠(あみゆ)だ。1バーディー・5ボギー・1トリプルボギーの7オーバー79。通算6オーバーで17位から58位に転落した。
「久しぶりにこんなに打ちました。実力不足を感じました」と、呆然とする。
「どうしたのでしょうか。難しいピン位置でもチャンスにつきましたが、くるんと回って一つも入りませんでした。そうしているうちにボギーが来てOBも……」と、プレーを振り返る。
それでも「1試合も出場できないわけではありません。出場したらランクが上がれるように頑張りたい」と、何とか前を向いた。
6月合格の岩井ツインズは、明愛(あきえ)が通算8オーバー70位、千怜(ちさと)が通算16オーバー90位でともに涙を呑んでいる。
ツアー通算13勝の成田美寿々は、4日目にしてようやく60台(69)を出したが時すでに遅く、6オーバー54位(尾関と同スコアだが4日目のスコアが良い者から上の順位をつける規定により)。
「すべては(78を叩いた)3日目。しっかり自分の一番の調子を持ってこれなかったのは自分のせい。残念です」と、冷静に自己分析した。
そのうえで「すべて足りない。すべてが下のランクになっているので、ルーキーになったつもりでやりたい。元に戻る、じゃなく新生・成田美寿々をつくり上げていきたい」と、今後への希望を口にした。