女子ゴルフ放映権問題で小林浩美会長が爆弾発言！ネット配信が21年同様GOLF TVになるかは「まだ分からない」

　2022年、日本の女子ツアー中継はどこで見られることになるのでしょうか？

　12月24日、日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）は、22年度のツアー日程を発表しました。全部で38試合。20－21年はコロナ禍で2年にまたがるロングシーズンでしたが、21年の1年だけで比較すると同じ試合数です。

　北は北海道から南は沖縄まで、3月から11月までの9カ月間、1週を除いてほとんど毎週、試合が行われることになります。

　では、これはどんな形でファンの目に届くのでしょうか？　ゴルフに限らず、さまざまなスポーツを現地以外で見る方法は、テレビだけでなくインターネットにも求められています。JLPGAでも、地上波、BS放送、CS放送、インターネットと、幅広い媒体で皆さんにお届けすることを考えている、とJLPGA小林浩美会長は言っていました。

　その中でJLPGAが力を入れて始めたのが、インターネットの有料放送です。以前からインターネット放送をツアーとして一括で行う意向は持っていたのですが、実現までは時間がかかっていました。21年終盤にようやく少しずつ「GOLF TV」での有料放送を始めました。

　すでにテレビ放送を決めていた大会の場合は、それと並行してのインターネット有料放送が行われたのです。ファンの立場から見ると、有料のライブ放送か、録画でも無料のテレビかを選べる状況となっていました。実際にどれだけの人が有料でインターネット放送を見たのかが気になるところですが、「契約上、数字についてはお話しできません」（小林会長）と、はっきりした数字が出てくることはありませんでした。

　来年も、GOLF TVに加入すれば女子ツアーすべてが見られるのでしょうか？　一部では、有料のインターネット配信以外見られなくなる、という“悲報”が取りざたされていましたが、これは明らかな間違いです。少なくとも来年に関しては、多くの試合が地上波を中心にテレビでの放送をすることを決めているからです。

　ただ、インターネットに関しては、今年いくつかの試合で見られたように、無料の放送は1試合もなくなることがはっきりしています。「一括の有料配信をまずは進めたい」（小林会長）という方向をはっきり打ち出しているからです。

　これまではJLPGAのインターネット放送がなかなか始まらない間に、各大会の主催者がそれぞれ独自の形でインターネット放送を行ってきました。無料の大会もあれば有料の大会もあって、配信元が違っていたのはそのためです。しかし、残念ながら来年は無料でインターネット放送を見ることはできなくなります。放映権を持つJLPGAがそれを許さないからです。

　こうなると、すべての試合をインターネットで見たいというファンは、GOLF TVにお金を払って登録することを考えるでしょう。けれども、一括放送がGOLF TVになるかどうかは「まだ分からない」という爆弾発言が、小林会長の口から飛び出したのです。GOLF TVだけでなく、複数の会社とインターネット配信について交渉している、と。

　その結果、もしGOLF TV以外のメディアに決まったとしたら、21年終盤にGOLF TVと契約した人は騙された気分になるのではないでしょうか。JLPGAツアーを見たくてお金を払って登録したのに、と。年間で契約した人は、特に不満を持ってもおかしくありません。

　これから契約しようと考えていた人は、どこでインターネット放送が見られるのかはっきりしてから有料契約をしたほうがいいのは間違いありません。

　コロナ禍が落ち着けば、現地で実際に試合を見られる機会がもっと増えるかもしれない22年。インターネット放送がどんな形になるのかは、まだまだ予断を許さないというのが現実のようです。