ボーダー付近ではトップ10入りで2~3ランクアップ
今季の国内女子ツアーもいよいよ残すところあと4試合となった。そのうち2試合は上位選手しか出場できないため、シード権を争う選手にとっては実質2試合しかない。当然、ボーダーライン付近にいる選手も全力をかけてその2試合に挑むが、どのような現状になっているのか確認してみよう。
ツアー制度が施行されて以来、シード権を決める対象となっていたのは賞金ランキングだったが、今年からシステムが変わり、メルセデス・ランキングだけが対象となる。
メルセデス・ランキングとは、国内女子ツアーの各競技及び米女子ツアーのメジャー競技での順位をポイントに換算し、年間を通しての活躍度を評価するランキングだ。翌年のシード権を与えられるのは同ランキング50位までの選手であり、ボーダー付近の選手も出場できる「伊藤園レディス」と「大王製紙エリエールレディスオープン」の2試合では熾烈な争いが予想される。
残り3試合となっていた「樋口久子 三菱電機レディス」でも順位の変動が見られた。
まずは、メルセデス・ランキング70位にいた金田久美子だ。優勝を飾ったことで仮に50位以内に入れなくても出場権は確保しているが、今回200ポイントを獲得し、一気に46位にまで順位を上げた。
また、同大会3位タイに入ったのが川岸史果。80ポイントを獲得したことで、53位から50位にランクアップ。シード圏内に突入してきた。「シード獲得が危ういところでしたが、今回ポイントを稼げたので、残り2試合で気を引き締めて頑張りたいと思います」と、5年ぶりのシード復活へ向けて燃えている。
ただ、シーズン終盤ともなると、多少良い結果を残したぐらいでは、一気に順位が上がるわけでもないようだ。
最終日の上がり2ホールで連続バーディーを奪い、「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」以来、今季2度目のトップ10入りとなる7位タイでフィニッシュした内田ことこだが、メルセデス・ランキングでは61位から59位と2ランクしかアップしなかった。「残り2試合ですが、シード権のことを考え始めるとキリがないので、試合が始まれば目の前の1打に集中するだけです。残り2試合とも上位に入れるように頑張ります」と前を向いた。