- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 1ホールで『10』の大叩き!それでも逆転合格圏内で踏ん張った日本女子アマ優勝の寺岡沙弥香 女子プロテスト
上位20位タイまでに入れば合格となる女子プロテスト3日目。今年の日本女子アマチュア選手権で2位に6打差をつけ、圧倒的な強さで制した寺岡沙弥香が大叩きホールを作りながらも、合格可能性圏内に踏みとどまった。
同一ホールで2度のロストボールという悲運
◆国内女子プロゴルフ<最終プロテスト 11月1~4日 大洗ゴルフ倶楽部(茨城県) 6543ヤード・パー72>
日本女子アマ優勝の寺岡沙弥香が、ジェットコースターのようなゴルフで逆転合格に望みをつないだ。
4日間、72ホールの戦いで20位タイまでに入れば合格となるJLPGA最終プロテストは、3日、大洗GC(茨城県)でサスペンデッドとなった第2ラウンドの残りと第3ラウンドを行った。
寺岡は、この日を1アンダー、通算3オーバーでホールアウトしたが、メディアに囲まれるといきなり泣き出した。しばらく涙が止まらないのは、落差の大きなこの日のプレーを思い出したからだった。
通算4オーバー50位タイから、スタートホールの10番でバーディー発進。前半はスコアカード通りのプレーを続けていく。折り返してからは一転、怒涛のバーディーラッシュ。1番を決めると波に乗り、2番、4番、6番とバーディーを重ねて通算1アンダーまでスコアを伸ばす。
ところが、7番パー5で落とし穴が待っていた。松林に囲まれた難コースをより難しくする要因でもある、すぐ近くの大洗の浜から吹いて来る風が強くなってきたタイミングでもあった。
5番ウッドを選択したティーショットは、「フォローだったので、色々考えて短いクラブを持ったら、左足下がりのところに行ってしまって」。
ここからトップ気味の第2打が林につかまった。ボールが見つからないが、寺岡は冷静だった。「今日の目標が(18ホールで)マイナス2。(ここまで5アンダーでプレーしているから)ダボでもそれはクリアできる」と考えて、暫定球を打つ。
だが、これも林に入れてしまう。どちらも見つからず、2発をロストボールにした末に『10』の大叩きとなってしまった。サバイバルゲーム3日目の『10』は痛い。必死に気持ちを奮い立たせて残り2ホールに臨んだ。
「8番、9番のどちらかで頑張って(バーディーを)取ろう。『10』の後の8番は確実にパーを取ろう」と、具体的な目標を掲げた。8番はピンまで168ヤードのパー3。5番アイアンでのティーショットは、5メートル弱のチャンスについた。
「ちょっとフックの下りを気合で入れました」と、バーディー。9番もしっかりとパーで締めて、通算3オーバー35位タイで終えた。2アンダーでプレーして通算2オーバーにするという目標には1つ足りなかったが、何とか逆転合格が狙える位置にとどまった。
まさかの『10』の後、しっかりと持ち直したあたりはさすがの実力だが、ホールアウト後には押し殺してきた悔しさがあふれた。号泣の理由を「(6番を終えて)今日で5アンダーまで行ったときに、合格圏内に入ったと思ったのに『10』のせいで台無しだ、と思ったら……」と話す。プレー中は押さえていた感情が、爆発したことが伝わってくる。
プロテストには過去2回挑んだが、2020年度(コロナ禍で2021年6月に延期)、2021年度の2回とも、2次で涙をのんでいる。だが、日本女子アマを制した今年は、最終からの受験資格を獲得し「鬼門の2次を受けなくていいので」と喜んで臨んだ初めての最終テスト。逆転で20位以内の逆転を目指す。
最新の記事
pick up
ranking