スポンサーの中で最も大きくサポートしてくれるのが「所属企業」
国内女子ツアーが開幕しました。生観戦でもインターネットやテレビでの観戦でも、選手のスタート時間をチェックする方も多いと思います。その時、選手の名前とともに記載されているのが「所属先」。スポーツ新聞などでは年齢とともに表記されています。例えば、山下美夢有(21=加賀電子)のように。慣例的なものなのか、外国人選手は所属先でなく国籍になっていることも多いのですが。
プロゴルファーは基本的に個人事業主なのに、企業に「所属」とはこれいかに? と疑問に思ったことのある人も多いかもしれません。

まず「所属」という契約形態は日本独特のものです。海外だとスポンサーの大小はありますが、「所属」という感覚は選手の側にもスポンサー側にもあまりありません。日本でも人気選手の場合、スポンサー企業は1つではありません。その中で最も大きくサポートしてくれるのが「所属企業」というのが一般的です。けれども、その定義はあいまいで、契約も選手によって大きく違います。
「金は出すけど口は出さない」という企業から「金を出す分、口も出す」という企業まで、大きな幅がある所属契約。トーナメントを主催している企業であれば、契約している選手にその試合に出てほしいのが本音です。それでも、その週、あるいは前後に海外でメジャーなどがあれば、快く送り出してくれるケースもあるそうです。主催競技への出場を契約書に明記していて拘束もそれなりにある企業というのも、もちろん珍しくありません。
企業の規模や。どこで“商売”をしているか、ということによっても、その辺りは大きく違います。グローバルに名の知られている企業なら、海外での活躍も後押ししやすいのですが、国内主体の企業だと、日本での活躍を応援する傾向にあるようです。
スポンサーとしてプロゴルファーを応援する場合、社会貢献などという大きな目的のこともありますが、企業の認知度を上げたいということは、どこの企業も考えることです。契約選手は企業の“広告塔”。そう考えると、常に選手と名前とともに企業名が出る「所属契約」は、大きなメリットがあります。選手が露出すればするほど、企業の名前が知れ渡ります。活躍すれば露出が増える。当たり前の話ですね。