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PGAツアー対リブゴルフやタイガー・ウッズの私生活 ゴタゴタ必至のマスターズだからこそ期待したいこと
マスターズとして初めて、対立するPGAツアーとリブゴルフの選手たちが相まみえることになる今大会。それに加え、1日も早い完全復活が待たれるタイガー・ウッズは、別れた恋人からハラスメントで訴えられるなど、ゴタゴタは必至の状況。それでもマスターズだからこそ期待したいこととは?
オーガスタの難コースを前にすればゴルフに没頭するしかない

そんなふうにPGAツアー選手とリブゴルフ選手の不仲説や王者ウッズの私生活上のスキャンダラスな話が飛び交う中で開幕する今年のマスターズでは、開幕前は多少のゴタゴタは起こるかもしれないが、ひとたび初日が始まれば、そこから先はスムーズに進行していくのではないかと私は想像している。
というのも、どちらのツアーの選手であれ、出場資格を満たしてやってくる彼らは、みな世界のトップ中のトップのアスリートだ。ウッズはマスターズ5勝の実績を誇っているが、リブゴルフ選手のミケルソンは3勝、バッバ・ワトソンは2勝の実績。そして、リブゴルフ選手の中にはマスターズ覇者が6名もいる。リブゴルフが金満ツアーであることは確かだが、彼らが有能で優秀なトッププレーヤーであることも事実だ。
1992年のマスターズ覇者で、かつては国民的人気を誇った米国人選手のフレッド・カプルスは、リブゴルフとその選手たちのことを「金まみれ」「自分勝手」と酷評しているものの、「フィル・ミケルソンは僕がこれまで一緒にプレーした中で大好きだった選手のトップ10の1人だ。忘れがたき思い出がたくさんある」と明かしていた。
そう言ったカプルスの表情は、怒っているようで、さびしげでもあり、彼の言葉に込められていた「やるせなさ」こそが、現在の男子ゴルフ界の共通の想いなのではないだろうか。
どうして、こんなにバラバラになってしまったのか。どうして、これほどギスギスしてしまっているのか。壊れてしまったもの、失われてしまったものは、あまりにも多い。
しかし、カプルスがミケルソンと戦った思い出を今でも大切にしているように、根底にある事実や選手たちの胸の底にある想いは、何ら変わっていないはずだ。
そんな彼らがひとたびオーガスタナショナルの難コースを相手に無心で戦い始めれば、どこのツアーの選手であるか、どんな確執があるのかをしばし忘れ、ゴルフに没頭できるのではないだろうか。
そうなったとき、ゴルフ界は再びかつての結束を取り戻し、気持ちだけでも一つになれるのではないかと信じたい。
今年のマスターズは、そういうマスターズになってほしい。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
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