推薦出場を計画的に使ってランキング躍進
◆国内女子プロゴルフ<ニチレイレディス 6月16~18日 袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県) 6621ヤード・パー72>
通算10アンダーの5位タイでフィニッシュした鶴岡果恋がホールアウト後に晴れやかな表情を見せた。今季ベストフィニッシュだったこともあるが、それ以上に懸案だったリランキング30位以内に入る目標をしっかりと叶えたことが大きい。

昨年末のQTランキングでは65位と今季のレギュラーツアー出場はほぼ絶望的だった鶴岡。そこで考えたのが、第1回リランキングまでにいかに順位を上げていくか。もちろん、そのためには試合に出場しなければ難しいが、幸いにも推薦出場というシステムがある。最大8試合をどう生かすべきか綿密な計画を立てた。
ヤマハレディースオープン葛城では最終日を単独首位で迎えながら13位タイに終わったが、4日間大会だったこともあり、まずまずのポイントを獲得。ただ、その後は予選落ちが3回続き、勝負の8試合目となる今大会前はリランキング36位で迎えた。その順位でも中盤戦はほぼほぼ出場はできると予想されるが、確実にするためには30位以内に入っておきたい気持ちがあった。
「そのためにも15位以内に入ることが今大会の目標でした」と心に強く決めていたが、5位タイと予想以上の結果となり、リランキングも27位にまで上がった。「次週からのホテルの予約はまだ取っていませんでした」と言いつつも、「年間でのシード獲得を目指して、今大会のように回りたいです」と、気持ちをリセットしていた。
一方、今大会で巻き返しを狙っていたQTランキング5位の石川明日香は初日に3位タイの好発進をしながら、まさかの予選落ちを喫してリランキング56位に終わり、中盤戦の出場が苦しくなった。さらにはQTランキング24位の岡山絵里は今大会39位タイでリランキング64位に。17位の松本珠利は85位に、20位の田辺ひかりは91位に落とし、中盤戦出場は絶望的となった。
ちなみに、QTランキングが30位以下だったものの、リランキング30位以内に入った選手を上から挙げてみる。QT33位の平岡瑠衣が8位に。82位の比嘉真美子が11位、31位の安田彩乃が14位、37位のイ・ナリが19位、39位の林菜乃子が28位、34位の照山亜寿美が30位となった。
逆にQTランキング30位以内からリランキング30位以下に落ちた選手は以下のとおり。若林舞衣子が1位から31位、新海美優が25位から32位、木下彩が2位から36位、奥山友梨が10位から39位、12位の藤本麻子が40位、30位の吉田弓美子が45位、26位のエイミー・コガが48位、15位の種子田香夏が53位となった。
もちろん、9月末に第2回リランキングが行われるため、推薦出場やマンデーを利用して中盤戦の数試合に出場のチャンスが残されていれば、10月以降の出場権獲得の可能性も残されている。あきらめるのはまだ早い。
鶴岡 果恋(つるおか・かれん)
1999年8月20日生まれ、神奈川県出身。2018年にプロテスト合格。同期の稲見萌寧とともに「黄金世代」「プラチナ世代」に挟まれた「狭間世代」と呼ばれている。2020-21年シーズンはメルセデス・ランキング55位で、翌年の前半戦出場権を獲得。23年シーズンは惜しくもシード権を逃す。明治安田生命所属。