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- 「飛び系ってロフトが立ってるだけでしょ」は大間違い! 最新アイアンのスゴい進化ポイントとは?
最新の「飛び系アイアン」について「ロフトが少ないだけ」と、進化に否定的なコメントを目にすることがあります。確かにアイアンのロフト構成が大きく変化しましたが、それ以外にも目を見張るような進化もあります。様々なアイアンを自ら購入使用し、クラブ計測や試打を行っている筒康博(つつ・やすひろ)ヘッドコーチに最新モデルの特徴を聞きました。
今も昔もその時代における「最善」が形になっていた
現代アイアンの歴史は、その名のとおり「鉄」である金属をヘッドを採用した時から、様々なテクノロジーを詰め込みながら進化しています。
特に近年は「飛び系」と呼ばれるロフトが立ったモデルが多くなり、そんなモデルの否定的なコメントも目にします。しかし、ロフトが少なくなってきたのは今から40年以上前からで、最近急に始まったわけではありません。
例えば1980年代に登場したテーラーメイド「初代ツアープリファード」アイアンでは、ロングアイアンは中空構造、ミドルアイアン以下にはマッスルバックが採用され「コンビネーション」モデルとしてPGAツアーを中心に愛用されました。
また同世代に大型鋳造キャビティーアイアンであるピン「EYE2」が登場し、男子メジャー制覇も果たしています。
一方、国産ブランドの軟鉄鍛造アイアンはブリヂストン「MTN3」、ミズノ「TN-87」、ダンロップ「DP-201」など、名器であるベンホーガン「パーソナル」をオマージュしたプロモデルがファンに人気でした。
ちなみに、当時の7番アイアンはロフト35〜37度が主流。それでも以前のものと比べるとストロングロフト化は始まっていて、その時代における「最新テクノロジー」をトッププロからアマチュアまで享受していました。
つまり昔のゴルファーも今と変わらず「進化したアイアン」を使いこなすことで最善のショットを目指し、決して古いものや伝統に固執していたワケではないのです。
最新モデルは「機能性」と「感性」が融合している
最新モデルアイアンの傾向として、「カッコいいのに打つとやさしい」、「高く上がって飛ぶ」など、幅広いゴルファーが実感できる進化が見られます。
もちろん昔のモデルにも「個々の性能」はありましたが、様々な性能が一つのアイアンとして「融合」しているモデルはほとんどありませんでした。
昔なら「スゴくやさしいけどヘッドがボテッとしてる」だったり、「真っすぐ飛ぶけど見た目が素人っぽい」、「芯が広くてボールが上がるけど構えにくい」など、「機能性」と「感性」は別物になっているモデルが多くありました。
しかし、国内外のゴルフメーカー各社の最新モデルは、見た目やフィーリング、寛容性と飛距離性能なども独自のテクノロジーで進化。単にロフトだけを見て「番手が変わっただけ」というのは早計ではないでしょうか。
また最新アイアンには、ドライバーの反発や体積の規制の中で生まれたテクノロジーがふんだんに盛り込まれています。
重心設計や反発エリアの拡大、高MOI(慣性モーメント)はもちろん異素材を複合しながらも打感や打音の向上も両立しています。
最新アイアンは、どんなにシャープなデザインでも芯を外しただけで手が痛くなったり、驚くほど飛ばなくなったり曲がったりすることがほとんどなくなっています。
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