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「プレーファスト、プレーファスト」いうけどゴルフ場の本気度は? もっと大胆なローカルルールにしないと!/木村和久『ゴルフ=レジャー宣言』
「プレーファスト、プレーファスト」と耳がタコになるほどいわれ続けて、逆に鈍感になってしまっている人も多いかもしれません。「ゴルフはスポーツか? それともレジャーか?」……ゴルフを筆頭に、平成~令和の日本を縦横無尽に遊び尽くしてきたコラムニストの木村和久氏が、浅いのか深いのかよく分からないこの問いを考察していきます。
トップスタートの組が遅いとペースアップは無理
どのゴルフ場に行っても見かけるのが「プレーファスト」のポスターですよね。スピード感をもってプレーしましょうと言ってるわりには、ゴルフ場側は速くプレーできる環境を作れているのかな……。今回はそこを考えてみます。

個人的には、もし前の組がいなかったらハーフ2時間以内で回る自信はあります。たとえ同伴メンバーが遅くても、そこは励まし、なだめて速くプレーさせます。けど、前が詰まっていることが多いので、実際はプレーファストできないことが多いです。
だから、往年の春日三球・照代の漫才じゃないけど、「渋滞の先頭はいったい何をしてるんでしょうね。それを考えてると一晩中寝られない」と、マジで思います。
以前、倶楽部競技に参加していた頃、月例がめちゃくちゃ混んで問題になったことがありました。競技はOKパットなしですから、プレーヤー全員、1打余計に打たねばならないホールが少なからず発生します。ですから、渋滞するのは分かっていたのですけど……。
それがよりによって、プレーの遅いメンバーさんがトップスタートだったから、さあ大変。自分の記憶では、ハーフ3時間はかかりましたかね。
そこで、競技委員が次の競技ではトップスタートを古参メンバーに頼み、先導してもらうことにしました。とまあ当時いたコースでは、渋滞をそれなりに解消する努力がなされていました。
そんなわけで、ゴルフ渋滞をどう解決するか、いろいろ考えてみます。
1)渋滞の先頭の対処
最近はアーリーバードなどの早朝プレーがあり、どこがトップスタートか判別しにくい状況です。もしトップスタートが分かる場合、ひと言「お客様はトップスタートなので遅れないように」と、声かけするのはありです。
あるいはトップスタートだけは、メンバー同伴にするとか3人にするとか、全体を引っ張れるような工夫をしてはどうかと思います。
2)サジェスチョンを受け入れる
コース側が進行を速めやすい提案をすることがあります。例えばカップ周り約60~70センチを白いチョークのようなもので円を描くと。その輪を目安にすれば、いちいちオーケーする、しないで揉めることはありません。個人的には好きでしたが、見た目が悪いのか、最近はさほど見かけません。ビギナーが増えているので、復活しても良いと思います。
加えてコースの推奨として「芝付きが悪いためジェネラルエリアはオール6インチリプレースOK」とか「枯れ葉によるロストボールは無罰で救済可能」などと書かれてあることがあります。
こういうサジェスチョンは積極的に取り入れたいです。コースの掲示板は常に見ておくことですね。
3)ローカルルールの拡大
OBの時、前進4打ティーの打ち直しは非常に助かります。これは典型的なローカルルールですよね。こういう便利なのを、もっと増やしてはいかがでしょうか。
例えば隣のホールにボールが飛んだら、セーフでもワンペナにして、元のコースに戻すとかね。今のビギナーの多くは、プライベートルールで、そうやっているのをよく見かけます。
ロストボールもワンペナで打ち直しではなくて、ローカルルールで「ワンペナでボールがあると思われるあたりから」にしてよろしいと思いますよ。ロストボールを厳密に処置しようとするから、みんな必死こいてボールを探して、スロープレーになるのです。傷が浅ければ、ちょっと探して諦め、さっさとプレーを再開するはず。
4)公式ルールの進化に乗る
2019年の公式ルール改正は、プレー時間の短縮と初心者でも楽しめるルールの普及が目的とされています。
例えばピンを挿したままパターで打てる。これによりピンを抜いて差し戻す手間が省け、スピーディーなプレーが可能になりました。
ほかに素晴らしいルール改正は、最大スコアの採用です。これは過去にも書いてますが、無視されているので、今回はコース側からの適用方法を提示したいと思います。
規則21-1aには「最大スコアは、委員会が設定した最大ストローク数に制限する形式である」(一部省略)と書いてあります。
委員会とは倶楽部でいえば「フェローシップ委員会」や「競技委員会」「ハンディキャップ委員会」その他、何でもよろしいのです。そこで田舎の役所みたいに「俺は関係ない」とたらい回しにしないこと。
最大スコアを何かしらの委員会で採用すると決定したとします。具体的な最大スコアの数ですが、ルールブックには「例えばパーの2倍」と書いてありますので、それで行きましょう。
同じくルールブックには最大スコアの打数に達したらプレーをやめて、そのホールの最大スコアを記入すると書いてあります。
つまりショートホールでバンカーからボールが出ず、5回打ってしまった。次を打ってもいいし、打たなくても大丈夫。プレーを辞めてスコアを6と書いて終わりです。
つまり最大スコアの採用により、144(パー72のコース)より上のスコアは消えたのです。ということは大叩きが消え、プレーが速くなると思いませんか?
これはR&AとUSGAが、日本の真面目なゴルフをカジュアル化したいために作ったのかもしれません。
あとは倶楽部側が「当コースは最大スコアを採用しており、パーの倍の打数になったらプレーをやめ、規定のスコアを記入してください」と張り紙をすれば良いだけです。
大叩きする人が減り、渋滞解消。素晴らしいアイデアと思うのですが、なんでやらないのか? プレーファストしたいんでしょ。気付いてほしいなあ。
文/木村和久
1959年生まれ、宮城県出身。株式投資から大衆文化まで、さまざまなジャンルで“現代”を切り取るコラムニスト。有名ゴルフ媒体へも長く寄稿してきており、スイング理論やゴルフ場設計にも造詣が深い。近年はマンガ原作者としても活躍。
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