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- 大韓サッカー協会会長 W杯メンバー発表の瞬間ゴルフ場にいたと大炎上! なぜ“偉い人のゴルフ”は感情を逆なでするのか?
サッカー韓国代表の北中米W杯最終メンバーが発表された運命の日に、大韓サッカー協会のトップがゴルフ場にいたことが発覚し、大炎上している。なぜ危機管理の局面で、彼らはいつも「ゴルフ場」を選んでしまうのか。今回の騒動から、ゴルフというスポーツが今なお背負わされている社会的イメージの危うさを考えてみたい。
W杯メンバー発表の日、なぜ会長はゴルフ場にいた?
5月16日、ソウル市内。北中米ワールドカップに臨む韓国代表メンバー26名が発表される緊迫の記者会見が開かれていた。エースのソン・フンミンをはじめ、選ばれた選手たちの名前が読み上げられ、国民とメディアの視線が一点に集まる中、その場にいるべき「大韓サッカー協会(KFA)」のチョン・モンギュ会長の姿はなかった。
韓国メディア「ニュース1」が単独スクープで報じた内容によると、チョン会長がその時いたのは会見場ではなく、「江原道(カンウォンド)のゴルフ場」だったという。

協会側は「以前から決まっていた知人との約束だった」「代表チームに注目を集めるための配慮であり、会長自身は静かな場所でYouTubeライブを通じて会見を見守っていた」と、言い訳にもならない釈明に追われたが、火に油を注ぐ結果となった。
一方、15日に行われた日本代表メンバー発表会見では、日本サッカー協会の宮本恒靖会長が森保一監督、山本昌邦ナショナルチームダイレクターと並んで登壇し、「共にW杯の責任を背負う」という強いメッセージを発信していたため、そのコントラストの違いから韓国内で大きな波紋を広げている。
「ゴルフ」だと苛烈に叩かれるワケ
批判の本質が「組織のトップとしての危機感の欠如」や「ファン・国民感情との乖離」にあることは言うまでもない。しかし、ここで考えたいのは、なぜこうした社会的サボリや不謹慎の象徴として、いつも“ゴルフ”がやり玉に挙げられるのか、という点だ。
仮にチョン・モンギュ会長がその日、どうしても外せない重要な会合、もしくは大事な冠婚葬祭だとしたら、ここまで怒りを買っただろうか。そのうえで、「YouTubeライブで会見を見ていた」という釈明であれば、まだ少しは説得力を持ったかもしれない。
しかし、ゴルフというスポーツが持ついくつかの特殊性が、こうした局面で完全に裏目に出てしまう。
第一に「拘束時間の長さ」だ。一度ラウンドに出れば、ハーフを終えて昼食を挟み、後半を回るまでに丸一日を要する。その間、基本的には重大な業務連絡への即応は難しくなる。危機管理のトップが、半日近く連絡がつきにくい環境に身を置くこと自体が、組織としてのガバナンス放棄とみなされてしまう。
第ニに、根強く残る「特権階級・贅沢のイメージ」だ。近年、ゴルフは若い世代や女性、さらにはカジュアルな趣味として広く普及し、健康的なスポーツへとイメージチェンジを遂げてきた。しかし、一般庶民が固唾をのんでテレビやネットを見つめている重大な瞬間に、緑豊かなリゾート地で白いボールを追いかけている姿は、どうしても「優雅さ」や「現実逃避」として映ってしまう。
過去にもあった危機感のなさ
韓国の世論において、この「国民が緊張、あるいは困窮している時にエリートがゴルフに興じる」という構図は、最も激しい逆鱗に触れるディテールの一つでもある。
過去にも、審議の真っ最中にスマートフォンで「北海道ゴルフ旅行」の段取りを熱心にメッセージでやり取りしていた国会議員が、取材中のカメラマンに激写されて大炎上した事件があった。あるいは、災害発生時や国家的な追悼期間にゴルフ場を訪れていた高官が辞任に追い込まれるケースは枚挙に暇がない。
ゴルフ業界にとって悲しいのは「社会的立場のある人間がTPO(時と場合)を誤ってゴルフを選択するたびに、ゴルフというスポーツ全体のイメージが道連れで悪くなる」という点である。
「ゴルフ=悪」「ゴルフ=不真面目な人間の密室遊び」という、昭和の時代のような古いレッテルが、こうした不祥事によって何度も補強されてしまう。
またもや傷ついたゴルフのイメージ
土曜日という休日をどう過ごすかは個人の自由だ。協会側が「数カ月前からの約束だった」と弁明するように、外せない先約だったのかもしれない。
しかし、今回の問題の本質は「ゴルフをしたこと」そのものではない。国家代表の命運が動くまさにその瞬間に、組織のトップとして「自分がどこにいるべきか」という想像力と、周囲からどう見えるかという客観的な視点を欠いていたことにある。
ゴルフは今や老若男女が楽しめるスポーツであり、ビジネスや人脈形成のツールとしても優れている。だからこそ、時に強力な“社会的メッセージ”を放ってしまう。チョン会長が犯した過ちは、協会への信頼を失墜させただけでなく、「またゴルフをしているのか」と、何の関係もない“ゴルフ”というスポーツのイメージまで巻き添えで傷つけてしまった。
文・金明昱
1977年生まれ、大阪府出身の在日コリアン3世。新聞記者として社会・スポーツ取材など幅広い分野を担当。その後、編集プロダクションを経てフリーに転身。2010年、サッカー北朝鮮代表の南アフリカW杯出場決定後、日本メディアとして初めて平壌で代表チームを取材し、『Number』に寄稿。2011年から女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子プロとも親交を深める。現在は女子ゴルフとサッカー、アスリートインタビューなどを中心に雑誌やWEB媒体に寄稿。著書に「イ・ボミ 愛される力」(光文社)。
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