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- 「稲見選手に賞金記録を抜かれても悔しくない」イ・ボミが語る稲見萌寧の強さと唯一の助言とは?
「イ・ボミの“チンチャそれ!”」vol.2。日本女子ツアー参戦から11年目を迎えたイ・ボミ選手。2015、16年には2年連続で賞金女王となり、今も多くのファンから愛されている彼女が、現在の心境を本音で語る連載です。(構成:キム・ミョンウ)
稲見選手は重圧の中でも東京五輪を楽しんでいた
最近の日本女子ツアーは若くて強い選手がたくさん出てきていますが、今回は今シーズン8勝の稲見萌寧選手についてお話したいと思います。

今年9月の日本女子プロゴルフ選手権で稲見萌寧選手と同組でプレーしたのですが、一言でいうと、ゴルフがとても上手です。しっかりとフェードボールが打てますし、ショットにもパワーがあります。ショートゲームもパットもスキがない。今年の稲見選手に勝てる選手はなかなかいないだろうな、という印象を受けました。
加えて特筆すべきはメンタルの強さです。リズムが良いときはどんどんスコアを伸ばしますし、ピンチになればしっかりとバウンスバックもしてきます。すべてにおいて盤石な選手だと感じました。
私は韓国で東京五輪のゴルフ競技中継の解説を務めさせてもらったのですが、もちろん稲見選手のプレーも見ました。プレーオフでの銀メダル獲得はお見事。自国開催だったこともあり、多くの日本の方々が期待を寄せていたと思いますし、重圧もあったと思います。そんな中でもプレーを楽しんでいたように感じました。
周囲の期待やさまざまな意見がある中で、結果を残すことはとても難しいことです。特に精神的に辛いときほど逆境に打ち勝つのは難しく、銀メダルという結果を見て改めてメンタルの強い選手だと感じたものです。
“完璧主義”的な部分を抑えてあげる

ただ、ゴルフの難しいところは、今年の調子が来年に続くとは限らないということです。それでも稲見選手は来年も継続してトップクラスの位置をキープし続けると思います。なぜそう思うかというと、一番は彼女が練習熱心でその量も多いことです。あとはコンディションの管理だけしっかりやれば、ある程度のことはすべてカバーできると思います。
気を付けたいのは、結果が出始めるともっと完璧なプレーがしたくなるもの。こんな球、あんな球を打ってみたいとか、そうした欲が出てくるのですが、そうなると少しずつブレ始めることもあります。
でも、稲見選手を見ているとそうした心配もあまりなさそうです。自分の長所をよく知っている選手だと思うので、これからも問題ないでしょう。私の経験上、“完璧主義”的な部分を少し抑えてあげれば、これからもっと強くなると思います。
そういえば、稲見選手の獲得賞金額が約2億1000万円を超えましたね(10月20日現在)。私も2015年に約2億3000万円を獲得しましたが、これはJLPGAツアーにおける獲得賞金額の歴代1位記録だそうです。
今年は2シーズンの統合とはいえ、稲見選手が2億円を突破したのは技術と実力の賜物。今シーズン、その記録を抜かれたとしても悔しいという思いはありません!(笑)。稲見選手が活躍するたびに私の名前が出てくるのであれば、それだけでうれしい。もっともっと強くなって、いずれ世界に羽ばたいてほしいです。
■イ・ボミ/1988年生まれ、韓国出身。2010年に韓国女子ツアー賞金女王となり、11年から日本ツアーに参戦。15年に7勝、16年は5勝して2年連続で賞金女王となる。ツアー通算21勝。19年12月に俳優イ・ワン氏と結婚。愛称は“スマイル・キャンディー”。延田グループ所属
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