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- 「毎回スイングが違うのに意味あるの?」は間違い!? レッスンプロが語るフィッティングの意味
「スイングが安定してからフィッティングを受けるべき」と考えるゴルファーは少なくありません。しかし、再現性が高くない人だからこそ、クラブ選びでミスを減らせる可能性もあります。フィッティングとスイングの関係をレッスンプロに聞きました。
フィッティングにスイングの再現性は必要ない
ゴルフを始めると、「自分に合ったクラブを使ったほうがいい」とよく言われます。クラブメーカーやゴルフショップの広告を見ても、「あなたに最適なクラブを見つけましょう」「フィッティングで飛距離アップ」といった言葉が並んでいます。
確かに、クラブが自分に合っていれば、プレーはしやすくなるでしょう。たとえばアイアンのライ角が極端にアップライトだったりフラットだったりすれば、自分としては真っすぐ打ったつもりでも、ボールが左や右へ飛んでしまいます。
一方で、アマチュアのスイングはそれほど安定していません。昨日は真っすぐ飛んだのに、今日は曲がる。練習場では良かったのに、コースでは当たらない。そんな経験をしたことがある人も多いでしょう。「クラブを見直す前に、まずはスイングの再現性を高めたほうがいいのではないか」と筆者は感じていました。
今使っているクラブは約10年前にフィッティングを受けて購入したものですが、当時と今では年齢も違いますし、ヘッドスピードもスイングの感覚も変わっています。本来であれば、今の自分に合わせて見直したほうがいいのかもしれません。

それでも、「スイングがまだ安定していないのに、フィッティングを受けても意味があるのだろうか」という疑問が消えません。そこで、沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人でありレッスンプロでもある三浦辰施氏に、「自分に合ったクラブを選ぶのに、スイングの再現性はどの程度必要なのか」と聞いてみました。
すると三浦氏は、上級者と初中級者のフィッティングの違いについて説明してくれました。
「中上級者の場合、毎回同じようなスイング軌道で振れるので、その人の持っている能力をさらに引き出すために、より良い球筋に近づけるフィッティングをするんですよ」
「逆に、スイングの再現性がそこまで高くない初中級者の人たちは、ミスが出ることを前提に、ミスをカバーしてくれるようなクラブフィッティングをしていくんですよ」
つまり、フィッティングはスイングの再現性が高い人だけのために存在しているわけではないというのです。むしろ再現性が低い人には、その人たちに適したフィッティングがあるということでした。
「したがって、自分に合ったクラブを選ぶのに、スイングの再現性がどの程度必要なのかというと、別に再現性を高めなきゃいけないということはありません」
クラブによって違いが出る人ほど受けたほうがいい
筆者は以前から、「スイングが毎回コロコロ変わるのに、せっかくお金をかけてフィッティングを受けても、自分に合ったクラブを選ぶことはできないのではないか」と考えていました。しかし三浦氏の考えは少し違いました。
「中上級者の人は、クラブが合わなくても、ある程度打てちゃうので、クラブによって大きな違いが出る人ほど、本当はフィッティングを受けるべきなんですよね」
ここで見えてくるのは、フィッティングの目的が「正解のクラブを探すこと」ではなく、「今の自分の誤差を少しでも減らすこと」にあるという考え方です。
ゴルフクラブは特殊な道具です。グリップとシャフトの延長線上にフェースがあるわけではありません。人間は長い棒の先に付いた小さなフェースでボールを打ちます。だから、自分に合ったクラブを使ったとしても、狙った場所にボールが飛ぶことが保証されるわけではありません。
ただし、自分に合っていないクラブを使うより、自分に合ったクラブを使ったほうが、誤差を減らせる可能性はあります。自分に合ったクラブを選ぶには、まずスイングを安定させなければならない。そんなふうに考えていましたが、今回の話を聞くと、必ずしもそうではありませんでした。
スイングの再現性を高めることはもちろん大切ですが、今の自分のミスを少しでも減らすために、クラブを見直すという考え方もあります。上達してからクラブを選ぶのか。クラブの力も借りながら上達を目指すのか。その順番は、思っていたほど明確に決まっているわけではないのかもしれません。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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