- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 過去には「100万ドル」や「宇宙旅行」もあった! 世界の仰天“ホールインワン副賞物語”
今年に入り、国内男女ツアーで「高額ホールインワン副賞」を獲得する選手が話題になっている。しかし、世界にはもっと驚くべき「ホールインワン副賞」が存在した。
別荘と高級車をつかんだ青木功
男子ツアーのBMW日本ゴルフツアー選手権3日目13番でホールインワンを達成した尾崎慶輔が1800万円相当のBMWを獲得し、女子ではリゾートトラストレディス最終日12番でエースを決めた阿部未悠が800万円ゲットと、このところ派手なホールインワン賞が相次いでいる。
プロのトーナメントではこのように目がくらむようなホールインワン賞が設定されることがある。過去には、どんなすごいホールインワン賞があったのか、調べてみた。
かつてホールインワンでしばしば話題を提供してくれていたのが現在、日本ゴルフツアー機構会長を務める青木功だ。中でもイギリス開催の世界マッチプレー選手権での一撃は古いゴルフファンなら記憶に残っているだろう。
1979年のこの大会、青木はディフェンディングチャンピオンとして臨んでいた。デビッド・グラハム(オーストラリア)との準々決勝はスタートホールで1ダウンを喫したが、続く2番ホールで放った7番アイアンのショットがワンバウンドでカップに消えた。
このホールにかかっていたホールインワン賞はイギリスの有名なゴルフリゾートであるグレンイーグルスの別荘。日本円にして約2600万円相当の物件だった。ただ、入手するにはイギリス在住などの条件があったため、結果的には権利を放棄している。
このゲームを3&1で制した青木は準決勝でも勝利。大会連覇に王手をかけたが決勝ではアメリカのビル・ロジャースに惜しくも敗れている。
青木はこの6年後の1985年にも欧州ツアーのモンテカルロオープン初日11番でエースを達成。この時は約1750万円相当の高級車が賞品だった。
史上最高額? 100万ドルのエースを達成した選手は?
米ツアーでは100万ドルのホールインワン賞が飛び出している。1987年のハーツ・ベイヒルクラシック最終日17番で当時35歳、ツアー1勝のドン・プーリーが4番アイアンで決めてつかんだものだ。
当時のレートで換算すると約1億5000万円。この大会の優勝賞金は10万8000ドルだったから、優勝者の10倍近い賞金をつかんだわけだ。
ただし、50万ドルは地元の小児病院に寄付される取り決めがあったため、プーリーが手にしたのは半額である。ホールインワンで50万ドルをチャリティーするというのもすごい話だ。
実際に出たホールインワン賞では、調べた中でこれが最高額だった。設定だけでホールインワンが出なかったケースでは欧州ツアーのドバイデザートクラシックで250万ドルがかかっていた例がある。
ひと振りで宇宙旅行をゲット!?
ユニークなホールインワン賞を手にしたのがイギリスのアンディ・サリバンだ。2014年の欧州ツアー、KLMオープン最終日に約60分間の宇宙旅行がホールインワン賞として設けられていた15番で「1」を記録したのだ。
この宇宙旅行はアメリカのベンチャー企業が開発中だったもの。“チケット”は金額にして10万ドル前後に設定されていた。
決めた直後は興奮冷めやらない様子だったサリバンだったが、その後、この米企業は宇宙旅行を実現させることなく倒産。プロゴルファー初? の宇宙旅行は幻に終わった。
水泡に帰した100万円
ホールインワンで思わぬ“副収入”を手にするプロがいれば、つかんだはずの大金がまさかのミスでスルリを逃げていったこともある。最後に番外編として、そんな例を紹介しよう。
舞台は1972年に行われた国内男子のファーストフライトというトーナメントだ。100万円がかかった15番でホールインワンを決めた勝俣功だが提出したスコアカードに誤記があり痛恨の失格となってしまったのだ。
当時、100万円のホールインワン賞といえば破格。小さなトーナメントの優勝賞金に匹敵するほどの額で、ファーストフライトでは単独2位の賞金がちょうど100万円だった。現在の男子ツアーの賞金の感覚なら1000万円程度といったところだろう。
失格となったわけだから、もちろん100万円はパー。ただ、主催者の温情で“残念賞”として15万円が贈られたそうだ。
最新の記事
pick up
ranking