- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- レッスン
- レッスンにおける「アバウト」な部分を排除できる!? 最近耳にする「Pシステム」ってどんなレッスン用語なの?
近年はスイング用語もグローバル化し、レッスンの現場で「P7では……」といった言葉が使われ始めています。これを「Pシステム」と呼んだりしますが、いきなり「P○○」といわれて戸惑う日本人ゴルファーは多いと聞きます。海外のレッスンでは当たり前になってきた「Pシステム」を改めてインドアゴルフレンジKz亀戸店・筒康博ヘッドコーチに教えてもらいました。
体やクラブの位置を数字で示し誤解なく共有できるのが「Pシステム」
「動」であるスイングのチェックを行う際には、どうしても各場面での「静」的なクラブや体の位置の把握が必要です。スイングの結果といえるクラブや体の位置を、ゴルファーとレッスンプロの間で「誤解なく共有する」ことが効果的で実践的なレッスンにつながります。
しかし従来のレッスン現場では、主語や述語が省略された「ダウンスイングで○○しなさい」などの指導がなされていることが多く、ゴルファーの混乱を生みやすくなっていました。

「ダウンスイング」といっても「どの瞬間」なのかは時間的幅があり、人によって考えている体やクラブの位置も異なります。「ダウンスイングで〇〇しなさい」という指示は、それだけ曖昧(あいまい)であり誤解を生む温床となっているというわけです。
それを防ぐ意味で、時計の文字盤になぞらえて「クラブが9時では……」といって指導しているケースもあります。これならば誰もが誤解なく体やクラブの位置を理解し、コーチやレッスンプロの指導を効果的に吸収できます。
時計の文字盤を使った表現方法を、海外では合理的かつ分かりやすくするために「P○○」と番号で呼ぶようになっていて、これが「Pシステム」なのです。
いまお話ししたことで理解できたかと思いますが、「Pシステム」はスイング理論ではありません。単にスイングの各場面を「番号で呼ぶ」ためのものです。

具体的にいうと、アドレスを「P1」としてスタートし、シャフトが地面と平行な位置を「P2」、左腕が地面と平行な位置を「P3」、トップを「P4」と呼びます。理論が大好きな日本のゴルフと大きく異なる点は、「正しいP○の位置は?」ではなく「P2でクラブが体から遠くにあればワイドアーク」のように、各場面の中でスイングタイプを分類してゴルファーに合った最適解を探るのに使っていることです。
「Pシステム」は、スイングをコマ切れで見る場合、「P○○」という共有された場面でチェックしてみましょう、というだけのものです。まずはスイングを正面から動画撮影し、「Pシステム」に照らした各場面を切り取ってみてください。
スマホの動画撮影で正確な位置に撮れていなくても問題なし
「Pシステム」をもう少し解説しましょう。今まで「ダウンスイングのタメ」などで使われていた場面は、左腕が地面と平行な位置まで下りてきている「P5」になります。そしてシャフトが地面と平行になったところが「P6」、さらにインパクトが「P7」になります。

よくダウンスイングの注意で「手元をもっと低く」とアドバイスされることがあります。これは「P5」ではなく、「P6」のときグリップの高さを低くすることが必要になります。下の写真のスイングは、もう少し「P6」のグリップ位置が低いと、よりエネルギーがボールに伝わるインパクトに改善できます。
特にドライバーショット時の手元では、「P6」から「P7」にかけて少し上昇してくるのが自然な動きです(手元が地面と並行に動くのではないということ)。
スマホでの動画撮影では、シャフトや腕が地面と平行な場面や、ちょうどヘッドがボールに当たるインパクトを静止画にするのは難しいでしょう。それでも、おおよそのチェックポイントと割り切ればOK。「Pシステム」の指示している位置より多少ズレた画像でも、神経質になる必要はありません。
最新の記事
pick up
ranking