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- ゴルフ場の「何でも屋さん」なマスター室… 知っているようで知らなかった業務内容とは?
ゴルフ場の「マスター室」では、どのような仕事をしているのでしょうか。知っているようで知らなかったその業務内容について聞きました。
ゴルファーの進行管理がメイン業務
クラブハウスで着替えを済ませて、コースへ向かうとカート乗り場の近くに事務所のような場所があります。一般的には「マスター室(キャディーマスター室)」と呼ばれていますが、仕事内容についてあまり知らない人も少なくないかもしれません。
では、マスター室ではどのような業務が行われているのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)に聞きました。

「マスター室には『キャディーマスター』と呼ばれる役職の人がいて、ラウンドに関するさまざまな管理を行っています。例えば、それぞれのキャディーをどの組に付かせるかといったシフトの調整をします」
「他には、当日のスタート時間などの進行を『ティーシート』と呼ばれる表を元に管理して全ての組が滞りなく、スムーズにラウンドができるような采配を取ったりしています」
「もしも、どこかの組のプレーが遅れている場合や、何らかのトラブルが発生して後の組が詰まり始めた場合には『コースマーシャル』というコース内の巡回をするスタッフを現地に派遣し、対応に当たらせます」
「また、その日の混雑状況に合わせてハーフターンの休憩時間を何分に設定するか決めるのもキャディーマスターの仕事です。プレーヤーを急かすことなく、かつ無駄な待ち時間を過ごさせないための大切な任務です」
マスター室の多くはカウンターが設けられており、スタート前に立ち寄って練習場コインの受け渡しや、スコアカードと筆記用具、マーカーやグリーンフォークといった小物類を配布しています。
忘れ物の相談からカートのメンテナンスまで
では、マスター室の仕事にはほかにどのようなものがあるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「マスター室にはゴルファーがコース内で困ったときの『相談窓口』としての役割もあります。ありがちなのがクラブの忘れ物です。落とした側からも、拾った側からも連絡が来ます。カートの無線を使えばリアルタイムで現場にいるプレーヤーとやり取りできるので、連絡が入り次第すぐに駆け付けられます」
「時には、カートの衝突事故や打球事故、急病人が発生したなどの緊急事態の際にも現場にスタッフを向かわせて対応を取ることも、ごくまれにあるでしょう」
マスター室内とその周辺には常に何人かのスタッフが常駐しており、外にいる人はコースマーシャル以外にも、カートの配車や給油・充電のようなメンテナンス作業、キャディーバッグやクラブの積み下ろしをする「ポーター」などと一体的な業務をしています。
さらに、ラウンドから帰ってきたカートのチェックと清掃、備え付けられている目土用の砂やクラブ洗浄用の水が減っていた場合の補充、そして練習場やコース内のトイレ清掃と、仕事は非常に多岐にわたります。
要するに、クラブハウス以外の場所すべての管理と見回りを一手に担っているのが、マスター室なのです。ゴルフ場では全てのゴルファーが快適にプレーできるようマスター室のスタッフによって管理が行われています。ラウンドでの困りごとにも早急に対応してくれるので、日ごろから感謝の気持ちを持って接したいものです。
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