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- インドアでは好調でもコースはボロボロ… スイング改造が難しい本当の理由
プロもアマチュアも一筋縄では行かない「スイング改造」。多くの人が取り組んでは挫折する「スイング改造」はどうして難しいのでしょう。
スイング改造を始めるとコースでうまく打てなくなる
先日のラウンドで、普段はドライバーショットが抜群に安定している同伴者が、珍しくチョロやテンプラといったミスを何度か打っていました。「今日はどうしたの?」と聞いてみると、彼女は少し苦笑いをしながら、「スイングを直し始めたんです」と教えてくれました。
話を聞くと、以前から通っているゴルフスクールにはインストラクターが何人か在籍しており、今年から別の先生に習うことにしたそうです。理由はシンプルで、その先生のほうがラウンドレッスンの開催回数が多く、実戦の中で学ぶ機会を増やせるからでした。
新しい先生から指摘されたのは、ドライバーショットの軸の動きでした。テークバックで右足寄りに軸が移動し、フォロースルーで左足寄りに移動しているので、同じ場所で「クルン」と回れるようになると、ショットがもっと安定する、というアドバイスだったそうです。

今はインドア練習場で、その動きを集中的に練習しているとのことでした。インドアではそれなりの球が打てるようになってきたそうですが、コースに行くと「なんで、こんなひどいショットが出るの?」というミスがときどき発生します。そのギャップに、本人も戸惑っている様子でした。
彼女の元々のスイングは、テークバックで右に動き、フォロースルーで左に動く、いわゆる「二軸スイング」と呼ばれてきたタイプです。ただ、右へのスエーが極端なわけでもなく、左への突っ込みがひどいわけでもありません。右足と左足の間でうまくバランスを取りながらボールをとらえており、個人的には「そんなに悪いスイングではないのでは」と感じていました。
それでも、新しい先生は「直したほうがいい」と指摘し、彼女自身も「前から気になっていた」動きでした。この機会に本気で直してみようと決めたそうです。
ただ、スイング改造中にコースでうまく打つのは、やはり簡単ではありません。インドア練習場と違い、コースにはフェアウェイがあり、ラフがあり、バンカーや池、林があります。グリーンははるか遠くに見え、「ボールを遠くに飛ばしたい」「右には打ちたくない」「左には行かせたくない」といった思いが、どうしても頭をよぎります。
インドアでは、目の前のボールだけに集中できます。しかしコースでは、集中を邪魔する情報があまりにも多い。練習ではできていた動きが、いざ本番になると再現できないのは、ごく自然なことです。
コースで打てるようになるには時間と忍耐が必要
スイング改造に取り組んでいるゴルファーに対して、「本気で直したいなら、しばらくラウンドを休んでください」とか、「フルスイングは封印して、ハーフスイングだけで回ってください」とアドバイスするインストラクターもいます。
理屈としては正しいのですが、一般のアマチュアにとって、それを実行するのはかなり難しいのが現実です。友達からの誘いを断り続けるのも気が引けますし、ハーフスイングだけで18ホール回るのも、相当な覚悟が必要です。
そもそも、スイング改造はプロでさえ難しい作業です。本人は「ものすごく極端に変えている」つもりでも、動画を撮って確認してみると、元のスイングとほとんど変わっていない、という話は珍しくありません。以前、あるプロがこんなことを話していました。
「自分のスイングの中に気に入らないクセがあって、それを直したいんですよね。でも、そのクセって、自分の体が一番動きやすいから自然と出ている動きなんです。ゴルフを始めたころから何千回、何万回と繰り返してきた動きだから、簡単には直らないんです」
一方で、人間は年を取ります。体は固くなり、体重も変わります。「今までと同じスイングをしているつもり」でも、実際には同じスイングができなくなってきます。その意味では、スイングを直さざるを得ない場面も確かに存在します。
ただし、「直そうとすれば必ず直る」「直せば必ずよくなる」とは限りません。スイング改造が原因でスランプに陥った選手は、これまで数え切れないほどいます。スイング改造は、万能薬ではありません。
スイングを直そうとして打点がズレるのは、自然な反応です。今までとは違う動きを体に覚えさせようとしているのですから、うまくいかない時期があるのは当然です。彼女の努力が春先か夏頃には実を結ぶことを願っています。
保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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