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- スーパーの半額シールに似ている!? めまぐるしく変化するゴルフ場料金の裏側を聞いてみた
ゴルフ場のプレー料金は、いまや固定価格ではなく日々変動する時代になりました。では、その価格はどのような基準で決められているのでしょうか。近隣コースとの競争や集客戦略の実態について、ゴルフ場関係者の証言をもとに探りました。
料金を変えるのは近隣コースとの集客競争に勝つため
近年はゴルフ場のプレー料金が1日単位で目まぐるしく変わるようになりました。ゴルフ場の公式SNSに登録すると、登録者限定の特別プランが送られてくることもあります。
ゴルファーは料金や天気予報を見ながら、かなり広い範囲でプレープランを比較検討していますが、ゴルフ場は立地条件を変えられません。近隣エリアでの集客競争は、ゴルファーの想像以上にシビアなのではないかと思います。
ゴルフ場は近隣コースのプレー料金やイベントスケジュールをチェックし、対策を立てているのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。
「ボクは営業なので、ガチガチにやっていますよ。今のゴルフ場の料金って面白くて、たとえば『○月○日は1万2000円です』と出すじゃないですか。でも、その料金でプレー枠が埋まらなければ、すぐに料金を変更します。そのとき、近隣のゴルフ場がいくらでやっているかは当然見ます」

では、近隣のゴルフ場よりも料金をいくら安くしたら、お客さんがどのくらい流れてくるという目安はあるのでしょうか。
「それはケースバイケースですね。近隣といっても、コースのグレードが違ったり、コースコンディションが違ったりしますからね。大まかに言うと、ゴルフ場にもAランク、Bランク、Cランク、Dランクみたいなのがあります」
「その中で、“うちの立ち位置”を見ながら、普段はBランクなんだけど、この日は料金を少し安くして、Cランクの人にも来てもらう、みたいな感覚ですね」
これは非常にリアルな話です。ゴルファー側も、「今日は多少遠くても安いところに行こう」と考える日がありますし、「今回は接待だから、ちょっといいコースにしよう」という日もあります。ゴルフ場側は、周囲のコースとの微妙な距離感を探りながら、価格を調整しているわけです。
残り20組をどうやって埋めるかが勝負どころ
「結局のところ、パターンは毎回一緒なんですよ。土日のプレー枠が50組あるとすると、30組くらいはどんな料金でも入ってくるんです。勝負は残り20組です」
つまり、すべての枠を価格競争で埋めているわけではないのです。ある程度は自然に埋まります。問題は“残り枠をどう埋めるか”です。
「最初にやるのは価格調整です。それから、早い時間限定でさらに安くするのか、2バッグを割り増し料金なしで集めるのか、近隣コースとの兼ね合いを見ながら調整していきます。最終的には“残り物をどうやってガサッと取るか”っていう感じですよ」
この話を聞いて、筆者はスーパーの総菜売り場を思い出しました。夕方になると、値引きシールを貼るタイミングと値引き幅を、各店舗が探り合っています。ゴルフ場の“直前割”も、それに近い感覚なのでしょう。
また、「料金以外」で集客するケースもあります。それがイベントです。価格競争だけでは限界があるので、「その日に行く理由」を別に作ります。
「たとえばオープンコンペですね。過去5年とか10年のデータを見ると、集客に苦戦する時期と曜日って、だいたい決まっているんですよ。ですから、その日にイベントを開催し、お客様に別の楽しみを提供して集客します」
もっとも、最近は大手運営会社もイベントに力を入れ始めているため、イベントを開催するだけでは差別化になりにくくなっているそうです。
「プレー料金にしても、イベントにしても、大手運営会社の動向を見ながら対策を立てているのは間違いありませんね。めちゃめちゃ安いところは例外ですけど、そのエリアの料金のベースを大手運営会社が決めているところはありますからね」
ゴルファーはエリアをまたいで自由に移動できますが、ゴルフ場は場所を動かせません。だからこそ、県内客と県外客のバランス、近隣コースの料金、イベント、天気、季節需要など、さまざまな要素を見ながら、“どうやって満杯にするか”を考え続けているようです。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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