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- パットだけ外す人、ずっと着ける人… グローブ“脱着”事情の意外な真実
ショットのたびにグローブを外す人と、着けっぱなしでプレーする人。どちらが正しいというわけではありませんが、それぞれに合理的な理由があります。プレースタイルやルーティンにも関わる、グローブの着脱について考えました。
グローブを外すとオンオフの切り替え効果がある
ゴルフ場でラウンドしていると、ショットを打ち終えるたびにグローブを外す人と、着けっぱなしでプレーする人がいます。
練習場ではほとんどの人が、打ち始める前にグローブを着け、練習が終わるまで着けっぱなしです。そう考えると、「なぜコースに出るとショットのたびに外すのだろう」と不思議に感じることがあります。
一方で、パッティングはグローブを外す人が多数派です。グリップが滑る心配がないですし、素手のほうが繊細なタッチを出しやすいと言われています。
筆者がゴルフを始めた2000年前後は、ショットのたびにグローブを外す人が圧倒的に多く、それが当たり前だと思っていました。ところが何年か経つと、女子プロゴルファーの中にはショット後もグローブを外さず、パッティングのときも着けたままプレーする選手が少なくないことに気づきました。

その選手たちに理由を聞くと、「別に外す理由がないから」というシンプルな答えが返ってきました。試しに着けっぱなしでラウンドしてみたところ、そのほうが圧倒的にラクでした。以来、筆者は着けっぱなしでプレーしています。
では、ショットのたびに着脱するスタイルと、着けっぱなしでプレーするスタイルには、どんな違いがあるのでしょうか。沖縄県のエナジック具志川ゴルフクラブ総支配人であり、レッスンプロでもある三浦辰施氏に聞いてみました。
「ボクはショットのたびに“グローブを外す派”ですが、なんでかと言われると、グローブを外すことで、プレーをしているときとしていないときの、オンとオフの切り替えをしている感じですかね」
「それと、パッティングは練習のときもグローブをしていないので、グリーンに上がる前にグローブを外す動作は完全にルーティン化しています」
興味深かったのは、グローブのフィット感についての話でした。
「グローブを着けたまま何球か打っていると、表面のたわみ方が変わってくるんですよ。だからグローブを着け直すときも、じゃんけんの“グー”を作り、てのひらに密着させてからマジックテープで固定します。“パー”のままマジックテープを留めると、クラブを握ったときにたわみが出るので、それが気持ち悪いんです」
着けっぱなしでならスロープレー防止効果がある
一方で、“着けっぱなし派”にも合理的な理由があります。女子プロゴルファーはグローブを外さない選手が結構いるという話をすると、三浦氏は、「アマチュアの女子選手で、『スロープレーにならないように、グローブを外さない』と言っている子がいました」と話していました。
確かに、グローブの着脱は一つの動作です。1回ならわずか数秒ですが、18ホールを通して考えれば、それなりの時間になります。アマチュアの場合、「あなたの番ですよ」と言われてから、慌ててグローブを着け始める人もいます。そうなると、スロープレーの原因になりかねません。
三浦氏も、「スロープレーを防ぐということで考えると、外さないほうが、行動が一つ減るから、それはそうかなとは思ったりはします」と認めています。
ただ、「“グローブを外す派”は、プレーに慣れている中上級者の人たちだと思うんですよ」とも話していました。外しても、自分の順番を把握している。次に何をするべきか分かっている。だから余裕を持って着脱できます。
結局のところ、グローブの着脱に正解はありません。2000年前後にグローブを外す人が多かったのは、今になって振り返ると、当時のゴルフ界を席巻していたタイガー・ウッズの影響も大きかったようです。タイガーが台頭する以前にPGAツアーを牽引してしたジャック・ニクラスは、パッティングの際もグローブを着けたままでした。
一つ言えるのは、グローブを外すのであれば、自分の順番を把握し、スムーズに準備することです。周囲に迷惑をかけなければ、どんなスタイルでプレーしても問題ありません。グローブの扱い方にも、その人なりのゴルフとの向き合い方が表れるのかもしれません。
文・保井友秀(やすい・ともひで)
1974年生まれ。出版社勤務、ゴルフ雑誌編集部勤務を経て、2015年にフリーライターとしての活動を開始。2015年から2018年までPGAツアー日本語版サイトの原稿執筆および編集を担当。現在はゴルフ雑誌やウェブサイトなどで記事を執筆している。
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