コースとクラブハウスなるべく体感温度を一定に保つ
ゴルフのラウンドは、1日かけてラウンドするのが一般的なので、午前と午後でスイングの調子が変化することもあります。
前半ハーフではベストスコアを更新したのに、後半ハーフで大きく崩れてしまい、トータルスコアでベストを更新できなかったという経験をしたことがあるゴルファーも多いかもしれません。
では、前半ハーフの調子を維持し続けるためには、どのように後半ハーフをプレーするのがベストなのでしょうか。レッスンプロの三浦辰施氏は、以下のように話します。
「まず、前半ベストスコアを出せたのに、後半まったくうまくいかなくなるのには、大きく分けて『体調的な要因』と『メンタル的な要因』の2つが考えられます。まず、体調的な要因は、昼休憩をとることにより、体が冷えてしまうことが大きな原因だと思います」
「前半9Hを終えたあと、だいたい30~60分ぐらいは体を動かさない状態になるので、リセットされてしまいます。特に夏場の場合は、熱気のある暑い外からクーラーの効いた冷えたクラブハウスで休憩することになるので、ほぐれていた体が急激に冷えてしまいます。そうなると、前半と同じ感覚で後半をプレーするのは難しくなります」
「冬の場合も、なるべく暖かい体温を保ったほうが体が動きやすい状態も保てるので、スコアをより追求していくのであれば、クラブハウス内でもあまり薄着にならず過ごすのも一つの手段だと思います」
さすがにダウンジャケット等のアウターを着たままでは屋内では暑すぎるしマナー的にも避けたほうがいいでしょうが、セーターくらいは着たままにしたほうがいいのかもしれません。
また、スコアを追求するのであれば、お昼休憩でお酒を飲むのは避けるべきだと三浦氏は話します。
「スコアを追求するなら、お昼休憩でお酒を飲むことも避けたほうが良いでしょう。まれに、『お酒を呑んだほうがいい感じに力が抜けてプレーできる』という人もいますが、あくまでアスリート目線でみれば、アルコールを摂取してベストスコアを更新する可能性は低いです。スコア関係なく楽しくゴルフをプレーするのであれば、お酒を飲んでもまったく問題はありませんが」
昼休憩後は体が冷えてリセットされていることも考えられるので、朝一番のティーショットを打つような気持ちで、あらためて入念にストレッチをして体を暖めたうえで後半に臨むのが良さそうです。
そもそも前半のベスト更新も狙ったわけではない
三浦氏はメンタル的な要因については以下のように話します。
「私の経験上、どのような気持ちで後半ハーフに挑むかがポイントだと思います。前半でたまたま良いスコアが出たから、後半もベストスコアを狙っていこうと意気込んでしまうと、うまくいかないケースが多いように感じます」
「そもそも前半でベストスコアを出したのも狙ったわけではないことが大半なので、狙おうとすること自体がよくありません。前半はたまたまうまくいっただけだから、気にせず後半ものびのびプレーしようという心持ちのほうが上手くいきます」
「対処法としては『意気込みすぎない』『ベストスコア』を狙おうとしないことが重要だと思います」
このように、前半ハーフでベストスコアを更新すると、どうしてもトータルベストスコアを狙いすぎてしまったり、後半ホール途中でもスコアを気にしすぎたりしてしまいがちです。前半のことは一旦忘れて、楽しむことを最優先に。18ホールを終えて気づいたらベストスコアを達成していたくらいの心構えが良さそうです
三浦氏は「おはようバーディーから、3~4ホールバーディーが続くと、うれしい半面、このあと崩れるかもしれないと不安を感じることもある」と話します。
調子良くプレーできているときほど、少し崩れると集中力が削がれてしまうことも考えられるので、崩れる可能性も頭に入れたうえで、落ち着いてプレーすることが大切なのかもしれません。