屋外の練習場だと「一人ドラコン大会」になっていませんか!? 「スイング作りはインドアがいい」は本当？

　ゴルフ練習場といえば、街の一角にある屋外の大きな打ちっ放しを想像する人が多いかもしれません。しかし最近は、都市部を中心に屋外の練習場は減少傾向にあり、インドア練習場が増えています。

　インドア練習場は、ボールの落下地点を確認することができないので、ボールを飛ばした実感が湧きづらく、面白みに欠けると感じる人もいるかもしれません。

　では、あえてインドア練習場を選ぶことで得られるメリットはあるのでしょうか。レッスンプロの山本昌夫氏は以下のように話します。

「やはり、インドア練習場はスイングに集中できることが最大のメリットだと思います。スイングを撮影して、動画を見られる施設もあるので、スイングを客観的に分析することができます」

「どうしても屋外練習場だと、ボールを遠くに飛ばすことだけに意識が向いてしまうので、スイングが崩れていきやすいです。屋外とインドアをうまく併用して練習すると、上達しやすいでしょう」

　さらに山本氏は、スイングが確立していないビギナーやこれからゴルフを始める人は、インドア練習場がオススメだと話します。

「料金が高いところも多いので、金銭的に余裕のないゴルファーは難しいかもしれませんが、インドア練習場からスタートするのもありだと思います」

「屋外で遠くにボールを飛ばすのは楽しい半面、固執しすぎると正しいスイングとはかけ離れていきます。ボールが飛んでいるからといって、キレイで正しいスイングができているとは限らないので、まずは基礎となる土台をしっかりと作ってから屋外の練習場に挑戦するのが良いでしょう」

　またインドア練習場には、クーラーや暖房が完備されているので、いつでも快適な温度で練習することができます。屋外練習場にも、扇風機やヒーターが設置されているところもありますが、インドアの快適さにはかないません。

　しかし山本氏は、「インドアの快適な練習空間に慣れすぎてしまうと、ラウンドで力を発揮できなくなる可能性がある」と話します。

「インドアの快適な空間に慣れすぎてしまうと、夏場に18ホール回りきる体力がなくなってしまうことが懸念されます。特に、現代の人たちは自律神経が乱れている人が多いといわれているので、いきなり真夏に外で1日中プレーしていると、熱中症になってしまいます」

「ゴルフはあくまでもスポーツなので、『汗をかく練習』も野球やサッカー同様にしなければなりません。体力をつけることもスコアアップの秘訣なので、やはりインドアと屋外の練習場をうまく使い分けると良いでしょう」

　ラウンドでは、5時間ほど太陽の下でプレーします。18ホールをプレーしていると、どうしても集中力が切れてしまう場面や疲労によりスイングが安定しない場面が出てくるので、常にベストなパフォーマンスが出せるような体力づくりを行う必要があります。

　インドア練習場は、レッスンを受けることを前提に運営されている施設も多いので屋外練習場に比べて、スイングを教わりたい初心者に向いています。個室で黙々と練習できる施設もあるので、ゴルフに興味がある人はレンタルクラブを利用して、気軽に立ち寄ってみても良いでしょう。