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岩井明愛を襲った11番の「7打」 痛恨の“トリプルボギー”で折れかけた心を救ったのは間近で見ていたギャラリーの声
大会3日目を迎えた国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」。岩井明愛(いわい・あきえ)は6バーディー、1トリプルボギーの「69」で回り、通算13アンダーでホールアウト。首位と3打差の単独2位で明日の最終ラウンドに挑む。
「皆さんが『頑張って!』とか声をかけてくれた」
◆国内女子プロゴルフ
ソニー 日本女子プロゴルフ選手権大会 9月5~8日 かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県) 6670ヤード ・パー72
国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」の大会3日目。
今季3勝目を狙う岩井明愛が通算13アンダーの単独2位でホールアウト。明日の最終ラウンドは、3打差で首位に立つ竹田麗央の背中を追いかける。
岩井にとっては“波乱万丈”なラウンドになったが、報道陣の前に姿を現すと「楽しかったです!」と笑みを浮かべた。
首位と3打差でこの日を迎えたが、スタートの1番で竹田がバーディーを奪取。いきなり4打差をつけられる展開になったが、そのあと前半で3つスコアを伸ばした岩井に対し、竹田は今大会初のボギーを叩くなど伸び悩んでイーブン。両者が首位に並んで前半を折り返した。
しかし、11番でトラブルが発生する。岩井が放ったティーショットは大きく右に曲がって、ボールは深い茂みの中へ。生い茂る草木の根元でボールを発見したが、脱出は極めて困難な状況に。
アンプレヤブルの宣言も当然、選択肢にあったというが、「一か八かで」とクラブを手にヒザ立ちの状態でスイングしたものの、ボールを囲むように生えている草木が妨げとなって無情にも空振り。4打目で斜面下のラフへようやく脱出し、そこから3打を要して計7打。まさかの“トリプルボギー”を喫した当時の状況をこう振り返った。
「(仮に救済を受けても)出したところで狙えなかった。どうせならチャレンジして1回で出たらいいなと。あれが一番いい選択だったかは分からないですけど、ミスはしてしまったのでしょうがない」
トラブルの直後はさすがに「ちょっと落ち込んだ」というが、それでも「皆さんが『頑張って!』とか声をかけてくれた」と、ギャラリーの声援が力となって再びアクセルを踏んだ。
直後の12番ですぐさまバーディーを奪い返し、その後は15番と最終18番でもバーディーを奪取。
痛恨のミスで失った3打を意地で取り戻し、終わってみれば6バーディー、1トリプルボギーの「69」。首位との差を詰めることはできなかったが、「3打差は何があるか分からないので、最後まで諦めずに頑張りたい」と最終日での逆転を誓った。
岩井 明愛(いわい・あきえ)
2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。21年のプロテストに合格。23年「KKT杯バンテリンレディス」でレギュラーツアー初優勝を遂げ、妹・千怜との双子優勝という国内女子ツアー初の快挙を達成。「RKB×三井松島レディス」では同じくツアー史上初の双子でのプレーオフを実現。同年「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」と「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で2週連続完全優勝。24年「リゾートトラスト レディス」「ニチレイレディス」優勝。Honda所属。
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