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四半世紀に渡る王座がついに陥落へ マキロイがタイガーの持つ「192億円」の壁を打ち破る可能性
ローリー・マキロイが生涯獲得賞金でタイガー・ウッズの記録に急接近している。さらにスコッティ・シェフラーも猛追し、歴代1位争いは新たな局面へ入った。
マスターズ優勝で7億1892万円獲得
「マスターズ」で連覇を果たしたローリー・マキロイが優勝賞金450万ドルを獲得し、米ツアー生涯獲得賞金を約1億1469万ドルとして同部門1位のタイガー・ウッズまであと約630万ドルに迫った。四半世紀以上にわたってウッズが君臨してきた王座を奪えば、欧米両ツアーで1位という驚異的な記録となる。
現在活動休止中のウッズが米ツアー生涯獲得賞金1位に立ったのはプロデビューからわずか5年目の2000年だった。そこからトップを独走し、2012年にはツアー史上初の1億ドル突破を達成。現在は1億2099万9166ドルとなっている。1ドル159円で計算して約192億円である。
この記録に迫ってきたのがマキロイだ。昨年3月、ツアー史上2人目の1億ドルに到達し、その後も「マスターズ」初優勝などで賞金を加算。今回の「マスターズ」連覇で450万ドルを加えて1億1469万6641ドルとした。ウッズとの差は630万2525ドル。今季中に抜き去ることが期待できる差になってきた。
北アイルランド出身のマキロイは米ツアーだけでなく欧州のDPワールドツアーでも数多くプレーする選手である。昨シーズンはDPワールドツアーで11試合(メジャー4試合を含む)に出場して2勝(マスターズを含む)を挙げ、7回目の年間王者に輝いている。

マキロイのDPワールドツアーの生涯獲得賞金は7304万6212ユーロ。1ユーロ185円で計算すると約135億円である。これはメジャーやかつて開催されていたWGCの賞金も含んだものであるが、部門1位だ。2位のリー・ウェストウッドは約3882万ユーロだから、2倍近い額。圧倒的な差をつけての1位なのである。その座は当分、揺るぎそうにない。
そのマキロイが米ツアーでも生涯獲得賞金1位に立とうとしているわけだ。欧米で1位となれば、とんでもなくすごい記録である。
ただ、米ツアー生涯獲得賞金1位に立つには強力なライバルとの争いを制する必要がある。そのライバルは世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーだ。
ここ数年のシェフラーの勢いはすさまじい。昨年まで3シーズン連続で獲得賞金が2000万ドル以上という超ハイペースの進撃を続けており生涯獲得賞金ランキングは急上昇。今年1月には自身初戦となった「ジ・アメリカンエキスプレス」で優勝してウッズ、マキロイに続く3人目の1億ドルプレーヤーとなった。
「マスターズ」でも最終日の追い上げでマキロイに次ぐ2位に食い込んで賞金243万ドルを上積み。現在1億569万9566ドルまで伸ばしている。ウッズとの差はまだ1500万ドル以上あるとはいえ、近年の強さを考えればシェフラーも今季中のウッズ超えを果たして不思議ではない。
36歳のマキロイが先にウッズを抜いて欧米両ツアーで頂点に立つという偉業を成し遂げるのか、29歳のシェフラーが一気にグランドスラマー2人を超えていくのか。生涯獲得賞金1位をめぐる争いが熱を帯びてきた。
文・宮井善一(みやい・ぜんいち)
1965年和歌山県生まれ。スポーツニッポン新聞社ゴルフ担当記者を経て2004年にフリーのゴルフライターに。ゴルフ雑誌などへの執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動し、現在は日本ゴルフ協会のゴルフ学芸員として日本ゴルフ殿堂、JGAゴルフミュージアムなどに携わっている。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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