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- スライスとはまったくの別物! W・クラークの“ビッグフェード”が止まる理由
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は、今季のメジャー第3戦「全米オープン」を制したウインダム・クラーク選手のスイングに注目しました。
大会2勝目を飾ったウインダム・クラーク
今季のメジャー第3戦「全米オープン」は、米国出身の32歳、ウィンダム・クラーク選手の優勝で幕を閉じました。
初日から首位を守り、2位に6打差をつけて迎えた最終日のスコアは「73」。後続に1打差まで迫られましたが、通算4アンダーで完全優勝を達成。2023年以来となる大会2勝目、メジャー2勝目を飾りました。

今大会のベストショットに挙げたいのは、3日目16番ホール(パー5)のセカンドショットです。
ピンまでは残り235ヤード。ドライビングディスタンス311ヤードで35位に入っているクラーク選手ですから、235ヤードはロングアイアンでも届く距離です。
しかし、手にしたのは3番ウッドでした。普通に3番ウッドを打てば当然グリーンをオーバーしますが、カット軌道でクラブを振り下ろし、高弾道で大きく右に曲がる球を打ってグリーンを狙いました。
3番ウッドでビッグフェードを打ったのは、硬くて速いグリーンにボールを止めるため。このマネジメントが功を奏し、グリーン手前に着弾したボールはピンそば1メートルにピタリ。イーグル奪取に成功したのです。
スライス改善のカギはバックスイングと腰の回転
ところで、ボールがつかまらず意図せず大きく右に曲がってしまうスライスと、クラーク選手のこのショットの違いはどこにあるのでしょうか。
注目したいのは、ダウンスイングのヘッド軌道です。後方からスイングを見ると、スライスで悩む人の多くは首のあたりをヘッドが通過する軌道でクラブを振り下ろしています。いわゆる「首切り」といわれるスイングです。一方、クラーク選手はアウトサイド・インで振り下ろしているとはいえ、ヘッドは肩口よりも低い位置を通過しています。
スライスがなかなか直らない人は、この軌道を修正することで右に曲がる度合いを小さくすることができます。
そのためにまず修正してもらいたいのは、バックスイングです。右腕を主体にクラブを上げると、ダウンスイングでも右手を使ってボールに向かって直線的に下ろしやすくなります。これが「首切り」になる大きな要因。バックスイングでは、左腕と体の左サイドを一体化させ、左腕主体でクラブを上げていきましょう。
また、切り返しからダウンスイング前半は、右肩を前に出さずにクラブを振り下ろすことも重要なポイントです。胸板を飛球線後方に向けたままクラブと腕を下ろすと、ヘッドは首よりも低い位置を通過するようになります。
ここまでの動きを修正できたら、ダウンスイング後半は腰がしっかり回転しているかをチェックしてください。スライサーの多くは軸が右に傾き、体の回転が止まる傾向があります。
腰を回転させるには、右腰の高さをキープすることが大切です。ベルトのラインを地面と平行に保つイメージで振ると、腰の回転が止まらずスムーズに振り抜けるようになります。
スライスが直らない人や、池越えや谷越えなどプレッシャーがかかる大事な場面で右に曲がる球が出てしまう人は、ぜひ参考にしてみてください。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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