「すべてをイチから見直す」
多くのギャラリーを引き連れてのラウンドとなったブリヂストンレディス2日目の渋野日向子。初日を74の2オーバーとし、巻き返しを図りたいところだったが、出だしからつまずいた。

1番パー4から「出だしからクラブ選択のミスがあった」とボギー発進。4番パー4もボギーとして後半へ。10番パー4でバーディーとしたが13番パー4で再びボギーと完全に流れを見失った。15番パー5をバーディーで予選通過に望みをつないで迎えた最終18番。
バーディーパットの距離は4メートル。入れれば2オーバーで予選通過だったが、気持ちが先走った。
「入れにいきすぎて引っ掛けてしまいました。引っ掛けのミスをアメリカでもやっていたので、気を付けていたのですが、最後の最後でやってしまいましたね……」
通算3オーバーの69位タイでカットラインに一打届かず、国内ツアー今季初戦は予選落ちとなった。
「最後の方はよかったけれど、どうにもできなかった一日でした。ドライバーが右に行くことが多く、マネジメントどうこうではなかったです。内容もマイナス。正直、つかめたものはないですね」
会見中も何も収穫がなかったと肩を落としていた。プレー中も終始、笑顔がなかった渋野。多くのギャラリーのまで結果を残せなかったことについて「中々前を向いてプレーできず、いい所を見せられず申し訳ないです。それでも応援してくれる人たちの中でプレーできる喜びはしみじみ感じています」と感謝の気持ちを語った。
渋野のイメージなら4日間を戦い抜いて、6月2日から開幕する全米女子オープンにつなげたかったが、課題は山積している。
「全米女子オープンに向けて、とにかく練習し続けるしかないです。100ヤード以内とティショットの精度、スイングを固めること、マネジメントの能力とすべてをイチから見直さないといけない」
課題を克服しては、試合でまた課題が見つかるの繰り返しだが、唯一良かった部分を「パターをグリーンのせいにしなかったこと。できなかったこと」と言い、笑いを誘っていた。
来週には再び渡米し、次は今季海外メジャー2戦目の全米女子オープンに挑む。日本での初戦はあえなく予選落ちで厳しい表情も多かったが、大舞台に強い渋野だけにメジャーでは好成績を期待したいところだ。
渋野日向子(しぶの・ひなこ)
1998年11月15日生まれ、岡山県出身。2019年に「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で初優勝、その年の海外メジャー「全英女子オープン」も制覇。2022年シーズンからは米国女子ツアーを主戦場とする。サントリー所属。