リランキング25位前後がボーダーライン
◆国内女子プロゴルフ<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 9月23~25日 利府ゴルフ倶楽部(宮城県) 6491ヤード・パー72>
23日から開催される国内女子ゴルフツアーの「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」。試合終了後に通年のシード権を持たない選手の出場優先順位を見直す、第2回リランキングが実施される。
今年からリランキングの順位が賞金からメルセデス・ポイントに変わったことで、実力がランキングに反映されるようになった。より多くの試合に出場し、予選通過や上位フィニッシュした選手がポイントを稼げるシステム。

以前のように賞金額の多いトーナメントで“たまたま”上位フィニッシュして順位を一気に上げる、というような現象はなくなったわけだ。
第1回リランキングは「大東建託・いい部屋ネットレディス(7月21~24日)に行われたが、今回の「ミヤギテレビ杯」で2回目。ここまで順当にポイントを稼いだ選手、そうでない選手の明暗が分かれてきたが、最後にしっかりと上位フィニッシュしておきたいところ。
ちなみに「ミヤギテレビ杯」終了後、リランキング上位者は今季残り6試合(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを除く)に出場が可能だ。
目覚ましいルーキーの活躍
終盤戦のトーナメント出場者数を昨年実績で見ると、「スタンレーレディス」は108人、「富士通レディス」は96人、「NOBUTA GROUPマスターズGCレディス」108人、「樋口久子 三菱電機レディス」96人、「伊藤園レディス」96人、「大王製エリエールレディス」96人となっている。
この枠に入るのは、シード権を持つ選手が約50人で主催者推薦の枠が約15人と仮定した場合、リランキングで25位前後に入れば、フルで試合に出られる可能性は高まる。

暫定リランキング(9月18日時点)で大きな変化といえば、ツアー初優勝者の4人だろう。尾関彩美悠(第1回リランキング28位)、岩井千怜(同33位)、セキ・ユウティン(同33位)、川崎春花(同65位)は今季優勝者の資格で出場権を獲得し、一発逆転に成功。
他にも着実にポイントを積み上げたのが岩井明愛。レギュラーツアー出場が難しいQT70位から始まった今季だったが、第1回リランキングで30位に入ってコンスタントに予選通過や上位フィニッシュを果たして、現在は14位までに順位を伸ばしている。
また、昨年のプロテストに合格したルーキーたちの飛躍も目覚ましい。現在リランキング2位の佐藤心結、4位の後藤未悠、9位の小倉彩愛、10位の佐久間朱莉、12位の桑木志帆、19位の内田ことこ、20位の上野菜々子がシード獲得に向けて奮闘している。
ベテラン勢の奮闘に期待
そして中でもボーダーラインにいる崖っぷちの選手たちの戦いも見逃せない。“黄金世代”でツアー1勝の河本結は、2019年は賞金ランキング6位と強さを見せていたが、昨季はシード落ちを経験。現在のリランキングは24位だけに、今週はなんとか上位フィニッシュしておきたい。
また、23位の金田久美子、32位の横峯さくら、33位の辻梨恵、34位の木戸愛と経験と実績のあるベテラン勢もギリギリの戦いを強いられている。ここは経験を生かしたプレーで乗り切ってほしいところだ。
こうしてリランキングの順位を見ると、今季は若手の勢いはすさまじく、来季はシード選手の顔ぶれもガラッと変わる可能性もある。シーズン生き残りをかけた選手たちの奮闘に注目したい。