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- 「あの笑顔でお願いされたら…」 イ・ボミの本間ゴルフツアー担当者が振り返る全盛期エピソードとは?
日本ツアー引退を発表したイ・ボミ。2015、16年に賞金女王となり、人気絶頂期は契約する本間ゴルフのクラブも飛ぶように売れたと聞く。クラブのこだわりなどについて本間ゴルフのツアー担当を務める井上友之氏に振り返ってもらった。
クラブへのこだわり強かったイ・ボミ
◆国内女子プロゴルフ<ダイキンオーキッドレディス 3月2~5日 琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県) 6560ヤード・パー72>
プロゴルファーにとってクラブは大事な“相棒”。選手自身の目利きも重要だが、クラブ担当者の力も成績に大いに関わってくる。
今季限りで日本ツアーから引退することを発表したイ・ボミが本間ゴルフと契約したのは2013年。当時から彼女のクラブの要望を事細かく聞き入れ、共に戦ってきたのが本間ゴルフのツアー担当・井上友之氏だ。
「彼女が賞金女王になって人気絶頂だったころ、試合を見に来ているファンや一般のギャラリーまで、『本間の方ですよね? クラブ買い替えたんです』とたくさん声をかられて、うれしかったですね。ものすごい影響力でしたし、メーカー冥利に尽きました」
イ・ボミの活躍をきっかけに「HONMA」のブランド力は一気に高まり、彼女の強さと人気が用品の売上に大きく貢献したのは言うまでもない。そして井上氏は、彼女のクラブへのこだわりについても教えてくれた。
「クラブへのこだわりはとても強かったです。構えた時のヘッドの顔、グリップの握りまですべてにおいて、細かい要望をもらっていました。特にグリップについては、気持ちよく握れるものを作るために何度もやり取りしたのは忘れません」
「あの笑顔でお願いされたら『やります!』ってなる」
これまで一番忘れないエピソードについて聞くと、こんな話を教えてくれた。
「(ツアーの)現場での対応するものと、本間ゴルフ・酒田工場で対応するものがあるのですが、現場で彼女の要望を聞き入れて、ツアーバスでクラブの調整を日が暮れるまでしていたことですね(笑)」
「クラブを振っているときに『今少し重く感じるので、これをどうにかできませんか』と言われたら、ツアーバスの中でクラブをばらして、重量を落として組み直しをしたこともあります。そういう難しい頼みごとはたくさんあったのですが、イ・ボミ選手はあのニコニコとした笑顔を見せて言ってくるので、『やりますよ!』ってなります」
井上さんもまた、イ・ボミの人当たりのよさに“やられた”一人。さらにイ・ボミに感謝しているのは、「メーカーの人間ではあるけれど、チームの一員として気を使ってくれていた」ことだという。
「他にも選手はいましたけれど、自分のことをそれこそ“家族”のように見てくれていました。この雰囲気は大事にしたほうがいいと思っていましたし、自分もそれを大事にしてきました。選手を支える1つのピースになれたのであればうれしい」
今季がラストイヤーとなることに寂しさはあると、正直に話していた。
「これはメーカーの人ではないコメントとして受け止めてください。本当にどうしよかっなって思うくらいに戸惑いというか、寂しいというか……。これだけ長く担当した選手が日本から離れることも初めての経験なんで。でも、まだ試合が残っているので、それまではゴルフを楽しんでもらうのが一番です」
成績がいい時も悪い時も、苦楽を共にしてきた井上氏。一つでも多くバーディーを取って、いつもの笑顔が見られたらと思っているそうです。
イ・ボミ
1988年8月21日生まれ、韓国出身。2010年に韓国女子ツアー賞金女王となり、11年から日本ツアーに参戦。15年に7勝、16年は5勝して2年連続で賞金女王となる。ツアー通算21勝。2019年12月に俳優イ・ワン氏と結婚。愛称は“スマイル・キャンディ”。延田グループ所属。
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