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国内メジャー初Vの吉田優利 「最初はドライバーがあまりにも飛ばなくて驚いた」コーチが明かす“努力”の軌跡
プラチナ世代の吉田優利が、今季国内女子ツアーメジャー初戦を制した。途中、2位に1打差まで迫られたものの、単独首位の座を最後まで明け渡すことなく、通算1オーバーで逃げ切った。吉田の公式競技優勝は今回が初。ツアー通算3勝目を飾ったことで、メルセデスランキングも3位に浮上した。
「もっともっと改善点はあるので明日から練習したいと思います」
◆国内女子プロゴルフ<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 5月4~7日 茨城ゴルフ倶楽部 西コース(茨城県) 6780ヤード・パー72>
吉田優利が今季国内女子ツアーメジャー初戦、ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップを制した。途中、2位に1打差まで迫られたものの、単独首位の座を最後まで明け渡すことなく、通算1オーバーで逃げ切った。吉田の公式競技優勝は今回が初。ツアー通算3勝目を飾ったことで、メルセデスランキングも3位に浮上した。

「3勝目まで結構長かったなと思いますけど、そのぶん特別な試合で勝つことができましたし、今まで頑張ってきたことは間違っていなかったと思います」
そう試合後に激闘を振り返った吉田だが、その言葉は重い。2020年にプロデビューし、20-21シーズンに2勝を挙げるなど、順調なプロ生活を送っていた吉田。しかし、昨年は2位が5回ありながら優勝まであと一歩及ばなかった。その中には悔しさで涙を流した試合もある。過酷な練習を乗り越えることはできても、結果が出ないつらさに耐えることは難しい。どれだけ努力を重ねたら優勝に届くのか、そんな思いと戦いながらようやく手にした3勝目だったのだ。
日本女子アマと日本ジュニアを同一年に制したり、ナショナルチーム入りを果たしていた吉田だが、最初から飛び抜けた才能があったわけではない。高校時代からコーチを務める辻村明志氏に聞くと、教え始めた当初はドライバーがあまりにも飛ばなくて驚いたという。そのため、まずは飛距離を伸ばすことに取り組み、プロテストに合格してからはトレーニングを課し、体の使い方を徹底的に覚えさせた。今では平均飛距離が242.24ヤードとなっているが、そこまで到達するには相当な苦労があったことは容易に想像できる。
「飛距離は常に求めていますし、1ヤードでも遠くに飛ばすためのトレーニングや練習は今でも行っています」と辻村氏。吉田がすごいのは飛距離を伸ばすと同時に、正確性も手に入れたことだ。今季のフェアウェイキープ率は71.4286パーセントであり、ドライビングディスタンスと合わせたトータルドライビングでは第1位だ。飛んで曲がらないドライバーショットに加え、リカバリー率1位(73.3333パーセント)のアプローチがあるからこそ、今回の難しいコースセッティングにも対応できたといえる。
実際、その傾向は昨シーズンから見え始め、紫CCすみれCで開催された日本女子オープン(3位タイ)や小樽CCで開催されたニトリレディス(7位タイ)、葛城GCで開催されたヤマハレディースオープン葛城(9位タイ)など、難コースでの試合はすべて上位に入っていた。
そういったショット力に加え、今大会ではパッティングで攻めの姿勢を崩さなかったことも大きい。大会を通じて毎日13フィートを超える高速グリーンに仕上げられていたが、吉田のパッティングはほとんどショートすることがなかった。優勝争いを行った最終日でさえ、序盤からファーストパットでカップをオーバーさせていた。「インパクトで緩んでしまうのが一番嫌いだからでしょう」と辻村氏は分析するが、臆することなくカップを狙い続けられるのが吉田の強さでもある。
ただ、今回の勝因は「タフなグリーン周りのコースセッティングを考え、外してはいけないところを徹底的に避けた粘り強さにあったと思います」と辻村氏は語る。確かに、下り傾斜に向かうアプローチで、フォローが吹くとピンに寄せることは不可能な状況だったが、そのような位置に外したことは少なかった。最後まで誘惑に負けず、安全策に徹した精神力の強さが我慢大会で実を結んだといえる。
「タフなコンディションで、自分のゴルフ力を試されている試合で勝てたのは本当にうれしいです。優勝できましたが、もっともっと改善点はあるので、そこをしっかり明日から練習したいと思います」。国内メジャーを制覇しても、吉田の上昇志向は止まらないようだ。
吉田 優利(よしだ・ゆうり)
2000年4月17日生まれ、千葉県出身。2019年プロ入り。西村優菜、古江彩佳、安田祐香らと同学年の“プラチナ世代”の一人。21年「楽天スーパーレディース」でツアー初優勝を飾り、同年の「ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント」でも優勝を遂げた。23年ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップで公式戦初制覇。エプソン所属。
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