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考え尽くされた“リブゴルフ外し”!? 世界ランキング入りの障害は「閉鎖性」「チーム戦」と理事が指摘
いまだ見通しが立たないリブゴルフを世界ランキングのポイント対象ツアーと認めるか否かの問題。同ランキングをつかさどるOWGR(オフィシャル・ワールド・ゴルフ・ランキング)の理事が、初めてリブゴルフに関する見解や意見を米欧メディアに明かし、リブゴルフは怒り交じりに反論している。
「申請を受理した」「検討中」という以外には“なしのつぶて”
ゴルフの世界ランキングをつかさどるOWGR(オフィシャル・ワールド・ゴルフ・ランキング)の理事が、初めてリブゴルフに関する見解や意見を米欧メディアに明かし、リブゴルフは怒り交じりに反論している。
昨年6月に創始されたリブゴルフが世界ランキングのポイント付与の申請をOWGRへ提出したのは、その翌月の7月だった。
以来、OWGRからは「申請を受理した」「検討中」という以外には、リアクションもコメントもなく、「申請中」のままポイントを稼ぐことができないリブゴルフの選手たちの世界ランキングは、この1年近くの間、下降の一途を辿っている。
リブゴルフを世界ランキングの対象ツアーとして認めるか、否か。その検討と結論に携わるのは、当初はOWGRの理事7名とされており、その中にはリブゴルフと真っ向から対立しているPGAツアーのジェイ・モナハン会長やDPワールドツアーのキース・ペリー会長が含まれていたため、巷では「リブゴルフに世界ランキングは永久に与えられない」と言われていた。
しかし、今年1月にモナハン会長らPGAツアー寄りの3名が、その立場から自主的に「降板」したため、リブゴルフに世界ランキングのポイントが授けられる日は大幅に早まると米欧メディアは予想していた。
OWGRの残る4名の理事は、マスターズを主催するオーガスタナショナルのフレッド・リドリー会長などメジャー4大会を主催する団体のリーダーたちで、現状ではメジャー4大会はリブゴルフ選手たちを受け入れる姿勢を見せている。だからこそ、リブゴルフがOWGRから認定される日は近いと見られていた。
だが、OWGRの理事2名が初めて口にしたリブゴルフに対する見解は、むしろ「その日」がきわめて遠いことを物語っていた。
「大急ぎで検討したり結論を急いだりは決してしない」
今週開幕する全米プロは、今季2つ目のメジャー大会。その主催者であるPGA・オブ・アメリカのセス・ウォーCEOは、英ロンドン拠点のタイムス誌のインタビューに答え、「リブゴルフはOWGRのリクエストに迅速に応えておらず、まずそれが問題だ」と明かした上で、「それ以上に問題視されているのは、リブゴルフの根本的な構造上の課題だ」と語ったそうだ。
ウォーCEOは「数週間前にも、いくつかの確認事項に対する返答をリブゴルフに求めたが、リブゴルフからのリターンはない。リブゴルフは、すぐさま世界ランキングのポイントがもらえるようになると思っているのかもしれない。だが、それは見当違いで、かなりの時間がかかる。通常でも認可のプロセスには1年以上を要する」と言う。
米スポーツイラストレイテッド誌は、ウォーCEOの発言を受けて、全米オープンを主催するUSGA(全米ゴルフ協会)のマイク・ワン会長にもコメントを求めた。
すると、ワン会長もウォーCEOと同様に「OWGRはリブゴルフの申請を大急ぎで検討したり、結論を急いだりは決してしないし、それはできない。なぜなら、この件は判断が非常に難しいからだ」と答えたそうだ。
ウォーCEOとワン会長の言葉を聞いて、リブゴルフのスポークスマンは「今年になってOWGRから2度、レターをもらった。しかし、リブゴルフの経済的なバックグラウンドなど、私たちがすでに何度も説明していることを繰り返し尋ねる内容のレターだったので、なぜ、いまさらそうしたことを何度も尋ねるのか、その理由をこちらから問い返した」と反論。
沈黙を貫いていたOWGRが初めてリブゴルフに言及し、事態が前進するかと思いきや、OWGRとリブゴルフの主張は完全に平行線の様相を呈しており、なるほど、これは「非常に難しい」「時間がかかる」と頷かされた。
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