約10万円なのに売れまくり! GPSゴルフウォッチ「ガーミン アプローチS70」は何が違うの?

GPS距離計のリーディングブランド「ガーミン」のフラッグシップモデル「アプローチS70」の人気がすごい。普段から王道を避けがちな、ちょっとひねくれた筆者はこれまで私用の距離計に「ガーミン」を選んできませんでした。が、さすがに今回は欲しくなりました。

日常シーンでも常に使いたくなる様々な機能

 筆者のまわりのゴルフ好きな人々が、軒並み「ガーミン アプローチS70」を購入しています。5月末の発売後すぐに、というより予約販売で手に入れていた人が多かった印象です。

 部材の高騰、円安等の影響を受け、税込み価格が10万円弱へと値上がりしたにも関わらず、大人気なのだ。前作の「S62」ですでに完成度が高いと認識していましたが、それでも7万円を超える価格は「絶対に買わない。そのお金があるならドライバーを買う!」と思っていました。

前作「S62」(左)と比較すると有機ELになった「S70」(右)は明らかに視認性が向上した
前作「S62」(左)と比較すると有機ELになった「S70」(右)は明らかに視認性が向上した

 元来、王道嫌いではあります。いいのはわかっていても、何となく自分の審美眼が平凡だと認めているようで自然と避けてしまうのです。ただ、今回ばかりは気になって仕方がありません。前作の高い完成度からの大幅な値上がりにも関わらず好調な売れ行き。不思議でならなかったからです。

 発売当初の「ざわつき」はそろそろ落ち着いたかな、とネットショップを見てみると「在庫なし、入荷待ち」ばかり。ますます気になります。そして、ついに購入を決意しました。

 入荷待ち期間を経て、ようやく手元に届きました。箱を開けて47ミリと大きくなり、56グラムと5グラムも軽量化された現物を手にすると高揚感が高まります。黒ボディーにケース周りとリューズ部分のオレンジのラインが効いているデザインはお気に入りのポイントになりました。

 同梱のマニュアル類は必要最小限。ネットで調べるのが今どきのようです。うれしさのあまり、マニュアルを見ずにとにかく触っていろいろと確かめてみました。ハートマークを見つけて心拍数を測るったり、血中酸素も気になって測りました。散歩したり、ジョギングしたり、ゴルフ以外もたっぷり機能があります。

 スマホと同期したら、早速メールやLINEの受信が表示されました。ゴルフ中心の使用を考えて購入したのですが、十分すぎるスマートウォッチのようでした。となると普段使いもしたくなって、時計機能の表示が気になりました。設定に「ウォッチフェイス」の項目を発見、直感的に触れるのがありがたいです。

 まず「アナログ」か「デジタル」かの二択。「アナログ」を選ぶと「目盛り」が5種類、「針」が9種類から選べます。「データ」はランやバイク、ウェルネス、何をメインにするかで11~28種類もありました。

 もちろん、アプリ経由で新たなウォッチフェイスを入手して使用することもできます。

「アクセントカラー」と「データカラー」に至っては各30種類の中から選べました。組み合わせは無限大に広がり、とにかく楽しい。これだけでも高額なGPS距離計を買ったことの意味を見つけたようでした。

前作とは比較にならない測位スピード

 コースデビューは、「S62」を愛用する友人とのラウンドでした。まず有機ELへ進化した画面は鮮明に前作との違いを教えてくれました。

 測位衛星の種類が増え、2周波数帯を受信可能になり、より早く正確な位置情報を提供できるようになっています。

ウォッチフェイスを変更して自分好みにカスタマイズするのも「S70」の楽しみ方の一つ
ウォッチフェイスを変更して自分好みにカスタマイズするのも「S70」の楽しみ方の一つ

『Garmin Golf』アプリとペアリングしたらコースの標高差だけでなく、風速、風向き、空気密度も考慮した推奨距離を教えてくれます。これらはフラッグシップモデル「S70」が進化したほんの一部に過ぎません。

 ゴルフ以外の機能もたくさんあります。もしかしたら数字が変化するのが楽しみで、日々の運動に目覚めて健康志向になるかもしれません。感覚的に触ってわかることが多いので、とにかくいじってみようと思いました。新しいガジェットを手に入れて、ゴルフの楽しみ方が一気に増えた気がしました。

 人気の商品には理由がありました。王道嫌いのひねくれた性格はもはやなおらないとは思いますが、よいものはよいと素直に認め、新たな発見をゴルフの楽しみにつなげていきたいと思いました。

【画像】「入荷待ち」続出の人気! ガーミン「Approach S70」の機能を写真解説

画像ギャラリー

「S62」(左)と比較して明らかに色鮮やかになった有機EL採用の「S70」(右)
第2世代に進化して、より立体的でリアルになったコースレイアウト。左が「S62」で右が最新の「S70」
進化した「ハザードビュー機能」。画面右のインジケーターを動かすことで簡単に拡大することができる
様々な条件を考慮して、打つべき距離を教えてくれる「PlaysLike距離」機能
過去のスイングデータなどを考慮して最適なクラブを提案してくれる「バーチャルキャディ」機能
ガーミン「Approach S70」3モデル。左から「47ミリ ブラック」、「42ミリ ホワイト」、「42ミリ グレー」
軽量なのでスイング中もまったく気にならない「S70」
前作「S62」(左)と比較すると有機ELになった「S70」(右)は明らかに視認性が向上した
ウォッチフェイスを変更して自分好みにカスタマイズするのも「S70」の楽しみ方の一つ

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