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- ドライバー買うなら“5年以内のモデル”が正解? 初速から寛容性へ進化した最新ヘッド事情と旧モデルとの決定的違い
ドライバーは最新5年以内のモデルがおすすめ。初速重視の時代から、慣性モーメントを高めた“飛んで曲がらない”設計へ進化したため。旧モデルとの性能差を具体例で解説します。
現在の主流は慣性モーメントの最大化
ゴルフクラブの進化は著しく、メーカーによっては毎年のように新モデルが発売されています。もちろん最新クラブが最良であるケースは多いものの、過去モデルの中にも飛距離性能や安定性で引けを取らないものは存在します。本記事では、具体例を挙げながら「何年前までのモデルが実用レベルか」を解説します。(文/クラブフィッター・石井建嗣)
結論から言うと、私はドライバーのヘッドは“5年以内”のモデルを使うべきだと考えています。理由のひとつは、2008年に反発係数の上限がルールで規定されて以降、「初速」を劇的に伸ばすことが難しくなったためです。そこで各メーカーが注力し始めたのが“飛ぶけれど曲がらない”ヘッド作りでした。

その最適解として現在の主流となっているのが、200グラム以上あるヘッド内部の重量配分を緻密に設計し、慣性モーメント(MOI)を最大化することです。MOIが大きいほどミスヒット時のブレが小さくなり、打ち出し・スピン・寛容性の総合性能が向上します。そして、この“飛んで曲がらない”設計が本格的に確立され始めたのが、ちょうど5年前あたりからなのです。
そもそも5年以上前の時代は、現在のように「慣性モーメント」が数値化されて大きく扱われることは多くありませんでした。最新ヘッドではMOIが公表されるケースが増えており、飛距離だけでなく寛容性を前面に押し出す製品が主流になっています。対して5年以上前のモデルは、依然として「初速」や「飛距離」を主軸にした設計思想が強く見られます。
例として、テーラーメイドの最新作「Qi35」は飛びの三要素「初速」「打ち出し角」「バックスピン量」に加えて、明確に「寛容性の向上」を掲げています。MOI値もスタンダードモデルで9000g・cm2超、さらに「Qi35 MAX」は10000g・cm2を突破。ミスヒットへの強さが数値とともに示されており、最新モデルの完成度を裏付けています。
6年前の関心は初速性能に偏っていた
一方、6年前(2019年)発売の「M5」「M6」は、ルール適合ギリギリまで反発を調整した“初速重視”のシリーズです。フェースにレジンを注入して反発係数を微調整する「スピードインジェクション」が象徴するように、当時の関心は初速性能に偏っており、MOIの最適化はまだ発展途上でした。
同じく2019年のキャロウェイ「EPIC」もAI設計フェースによる“初速”推しのモデルでしたが、最新の「ELYTE」シリーズは“スピードと寛容性の両立”を掲げており、設計思想が大きく変化しているのが分かります。
まとめると、「飛んで曲がらないヘッド」への本格的な進化が始まったのは約5年前からであり、性能の伸び幅もこの5年間で特に顕著です。もちろん個々のゴルファーによっては古いモデルがフィットする場合もありますが、最新基準の性能を求めるなら5年以内のヘッドを選ぶことを推奨します。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
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