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- ゆくゆくはオーガスタへ!? 全米のジュニアが真剣に取り組む「ドライブ・チップ&パット」日本版が開幕
マスターズの週に全米決勝大会が開かれるジュニアの大会「ドライブ・チップ&パット」。その日本版が今年、初めて行われました。
シミュレーションにあったら大人も盛り上がりそう
「ドライブ・チップ&パット」という競技があるのをご存じでしょうか? その名の通り、ドライバーとアプローチ、パターの飛距離や正確性を点数化して競うゲームです。
「なあ~んだ、やっぱりゴルフはラウンドしてストロークを勘定しなきゃつまらないでしょ」なんて人もいるかもしれません。でも、これが米国では50州のすべてでジュニアの大会が開かれるほど盛んで、予選を勝ち抜いた男女各40名は、なんとあのオーガスタナショナルGCでマスターズ開幕直前の日曜日に開催される全米決勝大会に出場できると言えば、見る目も変わってくるのではないでしょうか。
その「ドライブ・チップ&パット」と名称は少し異なりますが、その日本版とも言える「DAP チャレンジ2022 U-15」の予選会が現在行われています。「DAP」とは「ドライブ・アプローチ・パット」の頭文字を取ったもの。
競技方式は「ドライブ・チップ&パット」と基本的に同じで、ドライバーはティーイングエリアから40ヤード幅での飛距離、アプローチではピンから10~15ヤード地点からどれだけ寄ったか、パッティングはグリーン上の3カ所からどれだけ寄ったか、入ったかを点数化し、その合計得点を競います。
この「DAP」、有馬カンツリー倶楽部(兵庫県・8月21日)、真駒内カントリークラブ(北海道・8月27日)、北谷津ゴルフガーデン(千葉県・同28日)、大相模カントリークラブ(神奈川県・9月10日)の4会場で予選を実施。このうち、北谷津GGの大会を観戦してきました。
集まった15歳以下のジュニアは15名と、全米での盛り上がりを考えると、やや寂しいかなというのが正直な感想。でも、まだ1回目ですから、こんなものでしょう。
人数の少なさや勝手の分からなさもあって、ジュニアたちにも最初は戸惑いが見られ、感情を素直に出す場面は少なかったように見えましたが、それでも、時間が進むにつれ、ミスショットを悔しがり、ナイスカップインにはにかみながらも喜ぶ姿が見られるようになりました。
見ていて感じたのは、これは十分大人も楽しめる競技になり得るなということ。ラウンドするのが一番楽しいのはもちろんですが、ゴルフにも時短が叫ばれている昨今、都市の中でいかに楽しむかという意味で、シミュレーションゴルフにこのフォーマットのゲームがあれば、ラウンドモードよりも手軽に仲間と競い合えて盛り上がるのではないかと感じました。
ドライバーよりもショートゲームが勝負の肝
さて、大会のほうは7~9歳女子の部で河合さらんさん、同男子の部で篠原桜司君、10~11歳女子の部で西璃乃葉さん、12~13歳の部女子でゴヒーン ソフィアさん、同男子の部で山崎暖真君、14歳以上男子の部で今屋大雄君がそれぞれ優勝。決勝に駒を進めました。
実はこの大会、PGAツアーとZOZOチャンピオンシップ大会事務局の特別後援を取り付けており、決勝大会はZOZOチャンピオンシップ直前の10月9日に、同大会会場のアコーディア・ゴルフ習志野カントリークラブで行われます。マスターズでの「ドライブ・チップ&パット」と同じ、夢の舞台が用意されているというわけです。誰かPGAツアーの選手が激励に訪れるという期待も。
そして、2回、3回と回を重ねていけば、さらなる“夢の舞台”オーガスタへの期待もふくらみます。14歳以上の部優勝の今屋君は、米国にいる友達を通じて「ドライブ・チップ&パット」の盛り上がりを知っており、今回ようやく日本で同じフォーマットの大会が開かれると知って勇んで参加したそうです。
それだけに戦略もバッチリ。「ドライブの飛距離ではそこまでのポイント差はつかないので、まずは(最低の1ポイントしかつかないOBにならないよう)幅に収めることが大事と思って。それよりショートゲームの2つで得点を稼ごうと思って、それがうまくいきました」。ドライブでの得点差がつきづらいのは、体の成長にばらつきがある年代ということに配慮してのことなのかもしれません。
やはり今屋君が熱望するのはオーガスタでのプレー。ただ、現在14歳ということで年齢的にはギリギリ。大会事務局の皆さんには頑張ってもらわないといけません。
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