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“帽子のツバ”を意識するだけで簡単飛距離アップ! ここ一番の飛ばしで実践したい「球が普段よりつかまる」スイング術

2025.07.25 鈴木康介
スイング ティーショット 石井忍 練習(ドリル) 飛距離アップ

ちょっと長くて2打目の距離が残りそうなホール、あわよくば2オンの期待がかかる短いパー5など、アマチュアでもドライバーを「ここはちょっと飛ばしたい!」と思うホールはあるものです。そんなときにアマチュアでもできる「ここぞの1発」を打つコツを、石井忍コーチに教わりました。

強振するのではなく球をつかまえて飛ばす

 無理に飛ばそうとするのはミスの元、とわかってはいても、ちょっと1発ドライバーの飛距離を稼ぎたいときはあります。プロの試合を見ていても「このホールはちょっと振りました」などという言葉を聞いたこともあり、ラウンド中にはそういった欲はどうしても出てくるものです。

 とはいえ多くのアマチュアは、「大振りはミスの元」というのは身に染みているので、自分にはそんなのムリ、と思うかもしれません。でも普段よりちょっと飛ばせる可能性のある打ち方はあるのです。

「帽子のツバの向き」で普段よりちょっと飛ばす方法 写真:小林司
「帽子のツバの向き」で普段よりちょっと飛ばす方法 写真:小林司

 まず前提として、プラスアルファの飛距離をパワーで出そうとするのは厳禁だということは肝に銘じておいてください。

 プロの場合、ほとんどの人が普段100%の力ではスイングしていないので、いざもうちょっと飛距離が必要になったときに、たとえば80%から90%に出力を上げることでプラスアルファの飛距離を出すことができます。

 もちろんそのための技術もあるので、ミスの確率は多少上がるかもしれませんが、イチかバチかのギャンブルのようなことにはなりません。

 でも、そういった引き出しのないアマチュアが「ここはちょっと飛ばしてやる!」となってリキんだら、大ミスは確定的。普段よりもうちょっと飛距離がほしい場面でも、120%で強振するのは絶対NGなのです。

 プラスアルファの飛距離を出すにはどうすればいいか。それは「普段よりもつかまった球を打つ」ことがポイントだと石井忍コーチは言います。

アマチュアにとっては「球をつかまえる」ことこそが飛ばしのカギ 写真:小林司
アマチュアにとっては「球をつかまえる」ことこそが飛ばしのカギ 写真:小林司

「飛ばしたかったら、球をつかまえること。多くのアマチュアにとっては、これが一番の近道です。とくに普段コスリ気味の球が多い人やスライサーなら、普段よりもちょっとつかまった球が打てれば確実に飛距離が伸びますし、ランも増えやすいのでトータルで15~20ヤード飛距離が伸びるケースもめずらしくありません」(石井コーチ)

ボールは追わず帽子のツバを右に向けておく

 では「球をつかまえる」にはどうすればいいのでしょうか。石井コーチは「ダウンスイングで顔を右に向けておく」のがコツだと言います。

「球をつかまえるには、インサイドアウト系の軌道でスイングすることと、フェースを閉じることが重要です。普段カット軌道のスライサーの人なら、インサイドアウトまで行かなくても、アウトサイドインの度合いが弱まればOK」

「それにともなって、フェースも少し閉じ気味で当たれば、確実に球はつかまり、飛距離も出やすくなります。それをコントロールするには、顔の向きを意識するのが有効なんです」(石井コーチ)

顔の向きを意識すればカット軌道を弱めることができる 写真:小林司
顔の向きを意識すればカット軌道を弱めることができる 写真:小林司

 カット軌道はダウンスイングで肩や胸が開く(左を向く)のが早いのが大きな原因の一つです。そのため切り返しからインパクトくらいまでの間で胸の開きを抑えることができれば、インサイドアウト軌道になりやすくカット軌道を弱めることができます。

 しかし、胸の向きはなかなか意識しにくく、過剰に気にしすぎると体のスムーズな回転を損なうリスクもあります。

 そこで胸よりも意識しやすい顔の向きを普段よりちょっと右向きにすることで、体の開きを抑えるのです。ポイントは帽子のツバの向き。

 切り返しからダウンスイングにかけて視界に入っている帽子のツバが右を向くように意識することで、ダウンスイングで顔が上がったり、それに伴って肩や胸が開いたりするのを防ぐことができます。

ダウンスイングで帽子のツバを右に向けておく意識を持つと球がつかまる 写真:小林司
ダウンスイングで帽子のツバを右に向けておく意識を持つと球がつかまる 写真:小林司

「顔を右に向けると、インパクト以降でボールを目で追いにくくなります。アマチュアの多くはボールを目で追いたい衝動が強いせいで、インパクト前後で顔が上がるのが早くなりがちです。これに慣れていると、顔を右に向けてボールが目で追えないことに不安や恐怖感が強くなるのですが、ボールの行方は同伴競技者に見てもらって、ここではなんとかそれを我慢してください。ただし、打った後いつまでも続ける必要はありません。インパクト後は普段どおり左にしっかり回ってフィニッシュを取りましょう」(石井コーチ)

「たったこれだけ?」と思うかもしれませんが、むしろ変えるのはこれだけにして、他はできるだけ普段どおりにスイングするようにしましょう。あまり多くを変えすぎると違和感のほうが強くなってしまい、成功率が下がります。

 そして何より大事なのは、強振しないこと。力感はあくまで普段どおりで、つかまりアップだけを意識してください。

 もちろんこれを普段からできれば、飛ばないアマチュアにとってはシンプルに飛距離アップにつながります。でもまずは「ここぞ」という場面で試してみて、その成功体験を積んでください。

取材協力・ジャパンゴルフスクール(千葉県)

【レッスン】石井忍(いしい・しのぶ)

【レッスン】石井忍(いしい・しのぶ)
【レッスン】石井忍(いしい・しのぶ)

1974年生まれ、千葉県出身。日大ゴルフ部出身で98年にプロテストに合格。久保谷健一、金田久美子らのコーチとして優勝に貢献し、現在は若手を中心に指導。昨年は都玲華と手束雅がプロテストに合格している。ゴルフ中継の解説者としても活躍するとともに、千葉市、神保町、赤坂の「エースゴルフクラブ」を主催しアマチュアへの指導も行っている。

【写真解説】強振ではなく「つかまえる」! 「普段よりちょっと飛ばしたいとき」の打ち方

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