「アイアンはダウンブロー」ってよく聞くけど100打つゴルファーにも必要? そもそも可能なの? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

「アイアンはダウンブロー」ってよく聞くけど100打つゴルファーにも必要? そもそも可能なの?

プロや上級者はアイアンを打つとき、最下点に達する前にボールをとらえる「ダウンブロー」を実践しているとよく聞きます。高等テクニックに感じますが、100を打つ普通のアマチュアにも必要なのでしょうか。また、実践可能なのでしょうか。

現代のダウンブローのイメージは“変形L字形”!?

 ゴルフの上手な人から「アイアンはダウンブローに打たないと」と、指導を受けたことがある人も多いかもしれません。「ダウンブロー」とは簡単に言うと、クラブが最下点に達する前にボールにインパクトすることです。力強い球で飛距離が出る上、スピンの効いた球になってグリーン上で止まりやすくなることが利点です。

マスターズ覇者、スコッティ・シェフラーの見事なダウンブローインパクト 写真:Getty Images
マスターズ覇者、スコッティ・シェフラーの見事なダウンブローインパクト 写真:Getty Images

 一方、現代のクラブは進化してやさしくなっているため、ダウンブローに打つ必要はないという意見もあります。それは本当なのか、多くのトッププロを指導してきた実績のある南秀樹プロに聞いてみました。南プロは「ダウンブローに振ることは必要。ただ、ダウンブロー自体の角度は変化している」と言い、こう続けます。

「地面にあるボールに対してクラブは絶対に上から入るわけですから、ダウンブローでなければすくい打ちになってしまいます。そこでまず理解してほしいのが、ダウンブローとダフリは違うということ。要は打ち込むことがダウンブローではないということを理解しておかないと、ダウンスイングで右肩が前に出てヘッドが外から入るような軌道になってしまうわけです。これがダフリの原因の一つです」

 ダウンブローと聞くと、上級者のテクニックというイメージもありますが、現代において、ダウンブローはそれほど難しいことではないと言います。その理由は軌道の変化。

「昔のクラブはV字軌道と言われたくらい、上から鋭角に入れていく必要がありましたが、今のクラブは進化して、マッスルバックタイプのアイアンでさえ、鋭角に入れるほど逆につかまり過ぎる可能性があるんです。だから、上級者も注意する必要がありますよね。ヘッドの入り方はVではなくU。もっと言えばヘッドが抜ける側はUではなく、低く伸びていく感じがいいんです。L字の縦のラインを左にぐっと倒した感じがいいんじゃないですかね」

ボールの赤道を打つ練習が効果的

 ダウンブローに振ろうとしても振れない人に対して、南プロはボールの赤道を打つ練習が効果的だと言います。

「ボールの赤道を打つとトップになると思っている人が多いですが、トップでいいんです。大事なのはヒットの仕方で、インパクトは必ずハンドファースト(手元がヘッドより目標方向に出ていること)です。ハンドレート(手元がヘッドより目標に対して後方にあること)で当たるのがトップになります」

「ハンドファーストで当たっていれば、そこからヘッドが低く抜けていくので、ボールの前側のターフが取れるわけです。ターフが取れる、取れないはアイアンの長さにもよるので、そこを目安にする必要はないですが、とにかくハンドファーストで赤道を打つことを練習すると、今のクラブに必要なレベルに近いダウンブローが身につくはずです」

 最初はトップが連発するのは仕方ないので、練習場でボールのロゴを赤道に見立て、そこをインパクトする練習から始めてみてはいかがでしょうか。

【写真】多くのトッププロを指導してきた南秀樹プロが勧めるダウンブロー習得ドリル

画像ギャラリー

ハンドファーストでボールの赤道を打つ練習を
ハンドファーストでボールの赤道を打つ練習を
スイング軌道はL字の縦線を左に倒したようなイメージで、フォローを低く
スイング軌道はL字の縦線を左に倒したようなイメージで、フォローを低く
スイング軌道はL字の縦線を左に倒したようなイメージで、フォローを低く
スイング軌道はL字の縦線を左に倒したようなイメージで、フォローを低く
マスターズ覇者、スコッティ・シェフラーの見事なダウンブローインパクト 写真:Getty Images

最新記事