たとえ正論でも異論を差し挟まずに最後まで話を聞くこと
「(ボクより少し遅れてゴルフを始めた)妻が、レッスンから帰ってくるなりひどい落ち込みよう。なんて声をかけたらいいかわかりません」。そんな戸惑いのツイートを見かけました。
夫婦やカップルで、パートナーの女性がゴルフに悩んだり落ち込んだりして元気がない時、どうしたものかと気をもむ男性って多いですよね。男同士の友人なら自虐ネタを言い合って笑い飛ばす、現実を直視して問題解決するよう勧める、あえて突き放す、などの接し方があるかもしれませんが、相手は女性パートナー。一体どんな声をかけたらいいのでしょうか。
こういってしまうと身も蓋もないのですが、ゴルフに関わることが原因で落ち込んでしまった女性を元気にする“魔法の言葉”はありません。その理由や悩みの種類は人それぞれですし、両者の関係性も異なるからです。
ただ、ゴルフに限らず仕事や人間関係などで落ち込んでいる女性を励ますには、多くの心理カウンセラーが
1.話を聞く
2.共感する
3.温かい言葉をかける
以上のポイントを念頭に置き、ある程度時間をかけてできるだけ段階的に実践するよう推奨しています。
これは、ゴルフのレッスンから帰ってきた妻やパートナーが明らかに元気をなくしている場面でも応用が効くのではないでしょうか。
最初はパートナーがお茶をいれたりソファーに座ったりしたタイミングを見計らって「今日も暑かったね。生徒さんはみんな来た?」「何か新しいことは教わった?」など、いつものように声をかけるのがよさそうです。
「全員来たわよ。でも満席だったから……」
「教わるはずだったんだけど、それがね……」
応答がない場合はそれ以上聞き出すべきではありませんが、何かをきっかけに問わず語りをしてくれるようなら、ひたすら聞くことに終始するといいでしょう。多くの人は、ネガティブな気持ちを人に話すだけでも「スッキリした」「気持ちが軽くなった」と感じるからです。
落ち込む理由が曖昧でも、内容が愚痴であっても、正論やアドバイスを差し挟んで話の腰を折るのは禁物です。
「そういう事ってあるよね」
「そういうときは焦るよね」
「そうか、大変だったね」
など、時おり相手の気持ちに共感したり肯定したりすることで、パートナーは安心してさらに深い話をしてくれるでしょう。
さて、ここまでが心理カウンセラーがよく推奨している1、2です。パートナーが落ち着いたら励ましは成功したように思いますが、3番目の温かい言葉をかけてしっかり元気を取り戻してもらうには、どのような言い方が適しているでしょうか。
女性ゴルファーがかけてほしい言葉、かけられたくない言葉
ただ、さきほども言ったように“魔法の言葉”はありませんし、悩みの原因や人によっても違います。そこで、ゴルフやレッスンが原因で落ちこんだ時、パートナーからどんな声をかけて励ましてもらいたいかを30代から50代までの女性数人に聞いたところ、
「レッスンを受けるようになってよく頑張っているよね」
「うまくいく時もあれば、なかなかうまくいかない時もあるよ」
「その感じなら(運動センスなら、ヘッドスピードなら、体格なら…)もっとうまくなるよ」
「また一緒にラウンドしに行きたいね」
など、意外と素朴な答えが返ってきました。
ちなみに、落ち込んでいる時に言われてイラッとする言葉、逆ギレを招く言葉も多く聞かれました。それは、
「そんな簡単にうまくなるわけないよ」
「構えがおかしいんじゃない? ちょっとやってみて」
「先生が悪いならやめれば?」
などです。
状況やタイミングにもよると思いますが、雑な励まし方、上から目線に感じる言い方、思いやりに欠ける言葉は、落ち込んでいる女性パートナーの逆鱗に触れかねませんので、くれぐれもご注意を。
言葉が見つからないときでも安直に声をかけることはせず、むしろ何も言わずそっと見守るほうがパートナーの気持ちに寄り添うことができるのではないでしょうか。なにより“地雷”を踏む恐れはなさそうですね。