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- 近い将来“人工芝グリーン導入”もあり得る!? ゴルフ場人工芝化のリアルな実情
異常気象や人手不足を背景に、ゴルフ場で少しずつ進むティーイングエリアの人工芝化。メンテナンス負担を軽減できる一方で、“安っぽい”というイメージも根強い。導入の現状と課題を探りました。
ゴルファーの目が気になるゴルフ場
ゴルフ場のコース管理において、最も頭を悩ませるのが芝のメンテナンスです。異常気象に加え、人手不足や資材価格の高騰が続くなか、最近少しずつ目立つようになってきたのが、ティーイングエリアの人工芝化です。
人工芝であれば芝刈りの必要がなく、メンテナンス負担も軽減できるため、一気に広まりそうな印象もあります。しかし、実際には多くのゴルフ場が積極的に導入しているわけではありません。
複数のゴルフ場でティーイングエリアの人工芝化を手掛けてきた株式会社サンガーデンの担当者は、導入が進みにくい背景について次のように話します。

「人工芝化のハードルとして大きいのは、“人工芝=安っぽい”“名門コースは天然芝であるべき”という伝統的な価値観が根強いことです。人工芝を導入することで、コースの格が落ちると懸念するゴルフ場もあります」
「また、天然芝の張り替えに比べて人工芝は施工単価が高く、18ホールすべてのティーイングエリアを人工芝化しようとすると、数千万円規模になるケースもあります」(株式会社サンガーデン担当者)
ティーイングエリアだけとはいえ、来場ゴルファーが感じる嫌悪感、さらに初期費用の高さも導入への大きなハードルになっているようです。
見栄えも良くなってきた人工芝
ゴルフ場で人工芝のティーイングエリアが見られるようになった当初、「ティーが刺さらない」と感じた経験のあるゴルファーも多いのではないでしょうか。また、プレーフィーの安いゴルフ場に多い印象を持つ人も少なくありません。
「初期の人工芝は下地が硬く、ティーが刺さらないものが多くありました。そのため、隙間を作ってティーを刺すケースも多く、見栄えも決して良いとは言えませんでした。しかし現在はティーが刺せる仕様になり、見た目も天然芝と見分けがつかないレベルまで進化しています」
「また、メンテナンスでは踏み固められた下地をほぐす作業などが必要になりますが、現在導入していただいているゴルフ場では、6〜7年ほど大きなメンテナンスをせず使用できているケースもあります」(株式会社サンガーデン担当者)
以前は“安っぽい”イメージの強かった人工芝ですが、現在はクオリティーも向上しており、中にはゴルファーが人工芝だと気付かないケースもあるそうです。
さらに、グリーンの人工芝化について尋ねると、興味深い話も聞けました。
「実は過去に、あるゴルフ場で人工芝グリーンの実現寸前まで進んだ事例があります。グリーンの場合は、パッティングやアプローチ時のボールの動きが天然芝と同じである必要があります。50ヤードからのアプローチテストでは合格レベルまで仕上がっていました」
「しかし、150ヤードからグリーンオンした際のテストができる場所を確保できず、最終的に計画はなくなってしまいました」(株式会社サンガーデン担当者)
賛否両論あるティーイングエリアの人工芝化
実際のゴルフ場関係者の意見も分かれています。
「当ゴルフ場でも、あまり使用頻度の高くないフルバックティーを人工芝化しているホールがあります。ただ、人工芝はどうしても安っぽく見えるという意見もあり、積極的に増やしていく考えはないようです」(ゴルフ場関係者)
その一方で、「当社では人工芝のティーイングエリアを採用しているホールが数多くあります。メンテナンス負担も軽くなるため、今後さらに増えていくのではないでしょうか」(ゴルフ場関係者)といった前向きな声もありました。
人工芝に対する考え方は、ゴルフ場ごとに大きく異なるようです。
現在は日当たりの悪いホールのティーイングエリアだけを人工芝化するといったケースが中心ですが、異常気象や人手不足によるコース管理負担を考えれば、今後さらに導入が進んでいく可能性は十分にありそうです。
【取材・文】福島睦久(ふくしま・ちかひさ)
1981年生まれ。ゴルフ場予約サービス及びゴルフ場と企業のビジネスマッチング事業を展開する企業の代表取締役。会社経営の傍らライターとして業界の情報を発信する活動を行っている。生涯の目標は全世界すべてのゴルフ場への訪問すること。
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