来場者数も売り上げも対前年比プラスになった
千葉県のマグレガーカントリークラブは2022年1月1日から完全スループレー営業を開始し、プレースタイルの変更にともなってレストランをクローズしました。
ゴルフ場の収入はプレー料金、レストランの売上、会員の年会費が三本柱と言われています。レストランの売上をゼロにして、プレー料金収入を最大化する方向に舵を切った試みは成功したのでしょうか。
営業スタイルの変更から1年が経ち、来場者数や売上がどのように推移したのか、マグレガーカントリークラブの松下健氏に聞いてみました。
「具体的な数字をお出しすることはできないのですが、来場者数も売上も間違いなく対前年比プラスになっています」
「ウチのゴルフ場は元々、2サムも3サムも割増料金を取っていませんでしたから、平日のプレー料金は6000円台でした」
「それが一人ラウンドというプランを始めたことによって、平日でも1万円近いプレー料金が取れるようになりました。2022年は一人ラウンドのお客様が多い月ですと1000人以上入りましたから、レストランの売上を差し引いてもプラスになりました」
一人ラウンドというプランは、新型コロナウイルスの流行をきっかけにスループレーを希望するゴルファーが増えたことにより、最初は試験的に導入しました。するとゴルファーの間で評判を呼び、リピーターが続出しました。
そこで一人ラウンドのプレー枠をどんどん増やしていったところ、レストランの売上が減りました。そのためレストランを業務委託していた会社と相談のうえ、クローズするという思い切った決断をしたのです。
ちなみに補足説明しますと、一人ラウンドは一人予約とは別物です。一人予約は一人ずつ予約した者同士が組み合わせでプレーしますが、一人ラウンドは一人きりでプレーできることが確約されています。
「そんなの寂しい」と思うかもしれませんが、ゴルファーの中には同伴者のペースに合わせてプレーすることに内心ではストレスを感じている人もけっこういるのです。