【女子ゴルフ】最終組は日韓女王対決に! 首位のイ・イェウォンと2位の山下美夢有が最終日に激突

国内女子プロゴルフの公式競技初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」3日目は韓国の女王、イ・イェウォンが通算10アンダーの単独首位でホールアウト。3打差の通算7アンダー2位に日本の女王・山下美夢有(やました・みゆう)がつけ、日韓女王対決の様相を呈している。

「最終日は自分のゴルフに集中したい」とイ・イェウォン

◆国内女子プロゴルフ メジャー第1戦<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 5月2〜5日 茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県) 6665ヤード・パー72>

 国内女子プロゴルフの公式競技初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」3日目、途中首位に4人が並ぶ大混戦だったが、最終的にスコアを5つ伸ばした韓国の女王、イ・イェウォンが通算10アンダーの単独首位でホールアウト。3打差の通算7アンダー2位に山下美夢有、通算6アンダーの3位タイに佐久間朱莉、森田遥がつけている。

首位のイ・イェウォン(右)と2位の山下美夢有。日韓女王が最終日最終組で激突する 写真:Getty Images
首位のイ・イェウォン(右)と2位の山下美夢有。日韓女王が最終日最終組で激突する 写真:Getty Images

 初日、2日目と2位タイにつけていた韓国のイ・イェウォンが、大会3日目に5バーディー、ノーボギーの67をマーク。通算10アンダーにまでスコアを伸ばし、2位以下に3打差をつけての単独首位に立った。昨年、KLPGAツアーで3勝を挙げ、賞金女王となったイだが、早くもその実力を見せつけた形だ。

「最近、ショットの感じがすごく良く、アイアンショットも自分を信じて打てるようになりました」とイ本人は自分のゴルフについて語るが、同組でラウンドした佐久間朱莉によれば、「ドライバーショットからパッティングまで隙のないゴルフで、もっとスコアを伸ばせたんじゃないかと思いました」という。実際、この日はボギーを打ちそうな雰囲気はなく、終始安定感のあるゴルフを見せた。

 それを証明するのが3つのバーディーを奪ったパー5ホールの攻め方だ。まずはパー5の中で最も短い505ヤードの1番ホールだが、ティーショットでは飛距離よりも方向性重視でフェアウェイをキープ。2打目をピンまで残り約80ヤード地点に運び、そこから58度のウェッジでピンそば2メートルにつけた。9番パー5でもピンまで残り約100ヤード地点から5メートルに、18番パー5では残り約50ヤードから58度で4メートルにつけてのバーディーだった。

 明らかにティーショットをもっと飛ばせるはずだが、あえて抑えめに打ち、2打目で自分の得意な距離を残す作戦が成功した。「今回はラフが非常に長いですし、ラフからだとなかなか思い通りにショットできないと思います」と、方向性重視の理由を説明した。

 国内女子ツアー初参戦のイだが、いきなり優勝チャンスを迎えても気持ちの変化はない。「明日は自分のスコアだけにフォーカスして、1打1打縮めていけば、もしかすると勝てるかもしれないです」と、無理せずマイペースで戦うことだけを心に留めてプレーするつもりだ。

久々の優勝争いも「ショットの調子は悪くない」と山下美夢有

 そのイと最終日最終組で回るのが日本の年間女王・山下美夢有だ。この日は5バーディー、1ボギーの68で回り、8位タイから単独2位まで順位を上げてきた。久しぶりの優勝争いとなるが、ショットの調子はそれほど悪くないという。「左右にブレたショットも、タイミングが合わなかっただけだと思います」と言い切る。

 山下の場合、ピンを狙うショットでは上りのラインを残すことを基本とする。特に今回のように硬くて速いグリーンに対してはなおさらだ。ただ、開催コースの茨城ゴルフ倶楽部 東コースは、砲台グリーンが多く、手前から転がすのは難しい。たとえ長い距離が残っても上りのラインならOKというスタンスで回っている。それが功を奏した。

 この日奪った5バーディーのうち3つは上りのラインを沈めたものだからだ。2番パー3ではピン手前のカラーから14メートルを、10番パー4ではピン手前7メートル、11番パー4ではピン手前10メートルを沈めた。

 唯一の反省点は16番パー4でバンカーショットをホームランしてボギーを叩いたことだが、それを差し引いても、ある程度は満足できるラウンドとなった。

 最終日は日韓女王対決となるが、もちろん負ける気はない。首位との差は3打あるが、積極的に今季初優勝を狙いにいく。

山下 美夢有(やました・みゆう)

2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは5勝を挙げ、史上最年少21歳103日での年間女王を達成。続く23年も公式戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」連覇を含む5勝を挙げ、2年連続賞金女王の偉業を達成。ツアー通算11勝。加賀電子所属。

【動画】ショット、パットともにキレキレ! これが山下美夢有、女王の本領発揮の映像です

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山下美夢有のインスタグラム(@miyuu_yamashita)より
山下美夢有のインスタグラム(@miyuu_yamashita)より
首位のイ・イェウォン(右)と2位の山下美夢有。日韓女王が最終日最終組で激突する 写真:Getty Images
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