ツアー初優勝が日本オープンの岩崎亜久竜 「ステルス2プラス」から「ステルスプラス」に戻して復調

25歳の岩崎亜久竜(いわさき・あぐり)が「日本オープン」でツアー初優勝。最終日は石川遼とのハイレベルな激闘を制して日本ゴルフ界No.1の称号を手にしましたが、今シーズンはショットが絶不調。しかし、約1カ月前にドライバーを昨シーズンのモデルに戻したことが復調のきっかけとなりました。

やさしい4番アイアン「P790」が勝利を呼び込んだ

 25歳の岩崎亜久竜が国内最高峰のタイトル、日本オープンでツアー初優勝を果たしました。

ドライバーを「ステルスプラス」に戻して復調した岩崎亜久竜 写真:JGTOimages
ドライバーを「ステルスプラス」に戻して復調した岩崎亜久竜 写真:JGTOimages

 昨シーズンの日本ツアーで賞金ランキング3位となった岩崎。その資格で今シーズンは欧州ツアー(DPワールドツアー)に参戦していましたが、結果は15試合中12試合で予選落ち。ポイントランキングは261位でした。失意の帰国をすると、9月にはドライバーを替えます。今シーズンは開幕戦からテーラーメイドの「ステルス2プラス」を使っていましたが、昨シーズンのエースドライバーだった「ステルスプラス」に戻しました。その理由について、試合後の会見で次のように話をしていました。

「自分がホントにダメだったときに、もうよく分からなくなってしまったので、1回いいイメージがあるドライバーに戻してみようかなと思って、戻してみました。ここ1カ月くらい使っています」

 岩崎は日本の若手選手の中でもトップクラスの飛距離を誇る飛ばし屋ですが、ドライバーのロフトは10.5度とハイロフト設定にしています。

「日本オープン」の最終日は最終ホールまで石川遼と1打差の攻防が続きましたが、ウイニングショットとなったのが4番アイアンで打った18番の2打目です。岩崎は5番アイアンからPWまではマッスルバックの「P7MB」にしていますが、4番アイアンだけ「P790」にしています。「P7MB」がPGAツアー選手のフィードバックに基づいたプロモデルなのに対して、「P790」は中空構造の番手別設計。ロングアイアンでは寛容性の高さが特徴です。

 1打目を右に曲げた岩崎は、2打目のラフから「P790」の4番アイアンを選択。ピンまでは約240ヤードありましたが、見事に4番アイアンでツーオンに成功。最後にバーディーを奪ったことで優勝を手にすることができました。

 岩崎の「P7MB」は最新モデルですが、「P790」は1世代前の2021年モデル。ドライバーもアイアンも慣れ親しんだモデルであることが、日本オープンでの優勝につながったと言えるでしょう。

2023 岩崎亜久竜の最新セッティング

1W:テーラーメイド ステルス プラス(ロフト/10.5度)
3W、5W:テーラーメイド ステルス プラス(ロフト/15、18度)
4I:テーラーメイド P790
5I-PW:テーラーメイド P7MB
AW、SW:タイトリスト ボーケイSM9(ロフト/50、56度)
LW:タイトリスト ボーケイ ウェッジワークス(ロフト/60度)
パター:タイトリスト スコッティ・キャメロン T5.5プロト

【画像】初代「ステルス」と2代目「ステルス2」をアマチュアが打ったデータ比較/ヘッドシェイプの違い

画像ギャラリー

「ステルス ドライバー」のデータ。ヘッドスピード(CLUB SPEED)、ボール初速(BALL SPEED)を日本で一般的な単位に直すと、それぞれ約45.8m/s、約65.8m/s。「descent angle」は落下角度
「ステルス2 ドライバー」のデータ。ヘッドスピード(CLUB SPEED)、ボール初速(BALL SPEED)を日本で一般的な単位に直すと、それぞれ約45.8m/s、約65.3m/s。「descent angle」は落下角度
左が「ステルス ドライバー」、右が「ステルス2 ドライバー」
左が「ステルス ドライバー」、右が「ステルス2 ドライバー」
左が「ステルス ドライバー」、右が「ステルス2 ドライバー」
左が「ステルス ドライバー」、右が「ステルス2 ドライバー」
左が「ステルス ドライバー」、右が「ステルス2 ドライバー」
テーラーメイドのカーボンヘッドドライバーの初代「ステルス」(左)と2代目「ステルス2」
クラウンがマット仕上げの初代「ステルス」(左)と光沢仕上げの2代目「ステルス2」という違いはあるが、ヘッドシェイプはほぼ同じ洋ナシ型
「ステルス2」のヘッドが直線的に動くオートマチックさは前作以上。それだけに振り感は好みが分かれるかもしれない
ドライバーを「ステルスプラス」に戻して復調した岩崎亜久竜 写真:JGTOimages

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