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「4S」なら最適HSは36~38m/s!? 三菱ケミカルの高品質軽量シャフト新作「ヴァンキッシュ VV」を既存モデルと試打比較
三菱ケミカルの「VANQUISH(ヴァンキッシュ)」は、30グラム台という超軽量帯から展開されている高品質なシャフトシリーズです。2025年7月には、その兄弟シリーズとして新たに「VANQUISH VV(ヴァンキッシュ ヴィヴィ)」シリーズが新たに発売されました。果たして、既存のシリーズとどう違うのか。ゴルフライターの鶴原弘高が試打計測して確かめました。
飛距離不足に悩んでいるなら、シャフトの軽量化がひとつの解決策
ドライバーの飛距離を伸ばしたいと思っている人のなかには、クラブの軽量化を検討している人もいるはずです。加齢によって筋力と飛距離が年々落ちてきている人はもちろんのこと、ある程度のパワーがあっても、現状よりもさらに飛距離アップしたいと願うゴルファーには、クラブの軽量化は飛距離アップに有効な手段となります。

ゴルフクラブのヘッド重量とグリップ重量は、モデルによって多少の差はあれど、だいたいは決まっているものです。クラブの軽量化を考えるのであれば、シャフトを軽量なものに取り替えるのがいちばんオーソドックスで手っ取り早い方法です。
三菱ケミカルの「ヴァンキッシュ」は、30グラム台から展開されている軽量シャフトのシリーズ。同社のシャフトは製品精度が極めて高く、重量公差は±1グラム、振動数公差は±1cpmで製造されていて、その高品質さでも人気と信頼を勝ち得ています。
そんな「ヴァンキッシュ」に「ヴァンキッシュ VV(ヴィヴィ)」という新モデルが登場しました。こちらも最軽量は30グラム台からとなっていて、既存モデルとの違いが気になるところです。そこで、今回は重量とフレックスを統一して打ち比べてみることにしました。
試打シャフトのスペックは以下のとおり。
■ヴァンキッシュ 4(S):重量49.3グラム、トルク4.3、中先調子
■ヴァンキッシュ ヴィヴィ 4(S):重量49.6グラム、トルク6.0、中調子
30グラム台のシャフトは、筆者にはさすがに軽すぎるため、今回はヘッドスピード40m/sで40グラム台での試打とさせていただきました。試打クラブのヘッドは、ともにテーラーメイド「Qi35 ドライバー」10.5度です。
ヴァンキッシュ:適度なハリ感があって、軽量帯でもパワーを逃がさない
まずは、既存モデルの「ヴァンキッシュ」から試打を開始。カタログでは中先調子と記載されていますが、筆者のフィーリング的には、シャフトの中間部が一番しなるオーソドックスな中調子に感じられました。
特徴的なのは、シャフト全体に適度な“ハリ感”があるところ。トップからの切り返しのタイミングでギュッと負荷をかけても、シャフトが遅れてきたり、グニャリと曲がりすぎるようなことがありません。「ヴァンキッシュ」は、軽量帯でもゴルファーが掛けたパワーをしっかりと受け止めてくれる“強さ”を備えています。
ヴァンキッシュ VV:しなりを感じやすく、自然とアッパー軌道を作ってくれる
次に「ヴァンキッシュ VV」で打ってみると、あきらかにこちらのほうがしなりを感じやすいです。“ハリ感”がある「ヴァンキッシュ」に対して、「ヴァンキッシュ VV」では“しなやかさ”が強調されています。カタログでは中調子となっていますが、著者にはむしろ「ヴァンキッシュ ヴィヴィ」のほうが中先調子に感じられました。
おそらくシャフト自体のたわみ量が既存の「ヴァンキッシュ」よりも大きいため、しなり戻りの量まで大きくなっているからでしょう。その影響もあって、ドライバーのヘッド軌道を自然と理想的なアッパー軌道に導いてくれます。
同じ軽量シリーズでも、対象ゴルファーが異なる
2つのモデルを打ち比べてみると、同じ軽量帯でも対象ゴルファーがずいぶん違うような印象を受けました。新作の「ヴァンキッシュ VV」は、しなやかなしなり感と振り心地が持ち味です。軽量のうえにやわらかさも感じられるので、一般的なドライバーに装着されている標準シャフトの50グラム台が年々しんどく感じてきている人には最適でしょう。今回はヘッドスピード40m/sで試打しましたが、「ヴァンキッシュ VV」の40グラム台フレックスSは対象ヘッドスピードが36~38m/sぐらいと思われます。

既存の「ヴァンキッシュ」は、ゴルファーが力をかけても負けない強さを備えているのが特徴です。ヘッドスピードがそれほど速くなくても、スイングテンポが速めの人はこちらのほうが合いそうです。また、今は一般的なドライバーの標準シャフトが振れているけれど、軽量化によってもっと飛距離アップを目指したい人には既存の「ヴァンキッシュ」がいいでしょう。ヘッドスピードでいうと、40m/s前後の人には40グラム台のフレックスSがマッチしそうです。
同じジャンルでも複数のモデルが用意されているのは、メーカーがゴルファーのニーズに合わせようとしてくれているためです。新しいほうが性能もいいというわけではないので、そのあたりをちゃんと理解して、高品質な軽量シャフトで飛距離アップを目指しましょう!
試打・文/鶴原弘高
つるはら・ひろたか/1974年生まれ。大阪出身。ゴルフ専門の編集者兼ライター。仕事のジャンルは、新製品の試打レポート、ゴルフコース紹介、トレンド情報発信など幅広く、なかでもゴルフギア関連の取材が多い。現在はゴルフ動画の出演者としても活躍中。YouTubeチャンネル:『A1 GOLF CLUB』(https://www.youtube.com/@A1_GC) Instagram:@tsuruhara_hirotaka
【取材協力】フライトスコープジャパン

今回の取材はフライトスコープジャパン本社内のパフォーマンススタジオをお借りし、「FlightScope MEVO Range」と「Pro V1 RCT」ボールを用いて計測を行いました。
公式サイトhttps://flightscope.co.jp/
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