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- 200コース超が年会費を値上げ… ゴルフ場が“プレーフィー頼みの経営”を捨て始めた事情
ゴルフ会員権業者の集計によると、2026年に年会費を引き上げるゴルフ場は200カ所以上にのぼるといいます。
プレー料金に依存した経営が限界を迎えつつある
2026年に入り、ゴルフ場の年会費値上げが相次いでいます。会員権を長年保有しているゴルファーの元に年会費値上げの通知が一斉に届き、「また上がるの!?」「なぜこのタイミングで?」と、戸惑いを覚えた人も多いのではないでしょうか。
ゴルフ会員権業者の集計によると、2026年に年会費を引き上げるゴルフ場は200カ所以上にのぼります。これは一部の例外的な動きではなく、業界全体の潮流といえます。
日本のゴルフ場は現在、約2200コースあるといわれ、その8割以上がメンバーシップコースです。メンバーシップコースは本来、会員を中心に運営され、年会費によってクラブの基盤を支える仕組みでした。

しかし現実には、多くのコースが予約サイト経由で一般来場者を受け入れ、平日はビジターとメンバーの料金差がほとんどない“セミパブリック化”が進んでいます。「会員でいるメリットが薄れた」と感じている人が増えているのも無理はありません。
それでも、ゴルフ場はなぜ年会費を上げざるを得ないのでしょうか。ゴルフ場関係者は率直にこう語ります。
「人件費も上がっていますし、いろんなものが高騰しているじゃないですか。そう考えると、年会費の値上げはもう必須になってきているんですよね」
コース管理スタッフの人件費、燃料費、資材費、設備の維持更新費。これらはすべて、年々上昇しています。一方で、ビジター料金は市場競争が激しく、大幅に上げにくい。結果として、プレー料金に依存した経営には限界が見え始めています。
年会費値上げで会員の姿が二極化し始めている
ただし、年会費の値上げは、すべてのゴルフ場にとって同じ意味を持つわけではありません。
「これもゴルフ場の二極化だと思うんですけど、年会費を値上げしたら退会者が増えるゴルフ場と、値上げしても会員さんがついてくるゴルフ場に分かれると思います」
たとえば知名度の高い名門コースは、値上げしても支持される可能性が高いです。一方で、特徴や魅力が曖昧なゴルフ場が同じように値上げすれば、退会が相次ぐリスクもあります。今回の値上げラッシュは、各クラブの「本当の力」が試される局面でもあるのです。
この値上げラッシュを引き起こしたのは、大手ゴルフ場運営会社のPGM(パシフィックゴルフマネージメント)とアコーディア・ゴルフの動きでした。
「PGMがあれだけ全体的に値上げに踏み切ったのは、正直すごいなと思いましたね。退会する人は退会してもいい。その代わり、また新たに会員を募集すればいい、という発想でしょう。あの規模だからできる戦略ですよね」
PGMとアコーディア・ゴルフが年会費を見直したことで、他のゴルフ場も「今なら上げられる」という空気になりました。業界全体の心理的なハードルが、一気に下がりました。
さらに、ゴルフ場経営の考え方そのものも変わりつつあります。
「これからは年会費で経営できるくらいでないと厳しくなります。来場者の売上に頼る経営は、もう長続きしないですよね。来場者のプレー料金の収入なんて、おまけみたいなもの。そういう感覚でやらないと、今後は生き残れないと思います」
では、年会費が上がるなら退会する、という考え方について、ゴルフ場はどう見ているのでしょうか。
「今の時代、損得を考えて入会される方はほとんどいません。競技に出たいとか、そのゴルフ場で仲間を作りたいとか、自分がそのコースを気に入っているとか、そういう理由で入られる方が多いです」
「ラウンド回数を重ねて元を取る、という発想自体が、すでに時代に合わなくなっています。損得で考えたら、メンバーになる意味はあまりないかもしれないですね」
2026年の年会費値上げは、ゴルフ場が「薄利多売」から脱却し、「クラブとしてどう生きるか」を選び直すタイミングに来ていることの表れです。会員にとっても今回の値上げは、「このゴルフ場と今後も付き合いたいかどうか」の関係性を見直す合図なのかもしれません。
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