- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- リブ総帥ノーマン「ゴルフ界に不安をもたらしたのはPGAツアーだ」 両団体は妥協点を見いだせるか?
リブ総帥ノーマン「ゴルフ界に不安をもたらしたのはPGAツアーだ」 両団体は妥協点を見いだせるか?
11月2日、リブゴルフを率いるグレッグ・ノーマンCEOは米欧メディアの取材に応えるテレコンファレンスに参加。PGAツアーはリブゴルフに対して歩み寄るべきだと主張した。
世界ランキング入りには「予選落ちあり」の試合が必要

そもそも外交的で自己顕示欲が強いタイプのノーマンは、しきりに声を大にして自分自身とリブゴルフの正当性をアピールしている。一方でPGAツアーのモナハン会長は、ノーマンが主張したようなリブゴルフを「こき下ろす」言動は昨今はほとんど見せず、その代わり、PGAツアーのシステムの中にリブゴルフへの対抗策を組み込むことに黙々と取り組んでいる。
舌戦でいがみ合うより、自己向上を図るほうが得策。モナハン会長はそう考えて、今季からPGAツアーの大改革に踏み切ったのだろう。
米メディアの一部からは「PGAツアーとリブゴルフは協調路線を歩むべきだ」といった声も上がっている。しかし、ここまで関係がこじれ、3種類の訴状が上がる法廷闘争にまで発展している現状を直視すれば、今すぐ両者が協調することは、極めて難しい。
最終的に協調するかどうかは将来的な課題だと考えて、今は両者が互いに介入や干渉をすることなく、「あっちはあっち、こっちはこっち」という考え方で独立路線を歩むべき時なのではないだろうか。
両者間の喧噪を和らげるためには、大きな懸念材料となっている世界ランキングのポイントをリブゴルフに付与することが、まず求められるのだと思う。
とはいえ、現状では「予選落ちなし」のリブゴルフは、世界ランキングのポイントを求める以上は「予選落ちあり」の試合を設けるべきである。
その上で、リブゴルフに世界ランキングのポイントを付与するとしても、3日間54ホールのリブゴルフの大会と4日間72ホールのPGAツアーの大会とでは、ランキング上の評価は異なってしかるべき。それゆえ、リブゴルフに授けるポイントはPGAツアーのそれより低く設定するべきだろう。
たとえポイント設定が多少低くなろうとも、リブゴルフが世界ランキング対象ツアーとなれば、ノーマンの面目も立ち、現在見られるような選手たちの焦りや舌戦も解消される。
ただし、リブゴルフで稼げるポイントが相対的に低くなれば、いくらリブゴルフで好成績を重ねたとしても世界ランキングのトップ中のトップクラスに入ることは難しくなる。
しかし、「それがリブゴルフという場所だ」という世界の共通認識は生まれるはずだ。
湯水のように出てくるお金もいつ蛇口が閉まるか
同じ土俵に乗っている限り、PGAツアーとリブゴルフの対立は深まるばかりだが、「PGAツアーは世界ランキングのポイントを効率的に稼げる場所」「リブゴルフは破格のお金を稼げる場所」という具合に異なる土俵に乗せてしまい、お互いに「あとは勝手にどうぞ」「ご自由にどうぞ」と考えて、それぞれが我が道を歩む。
選手にも、ファンにも「お好きな方をどうぞ」とする考え方や姿勢が持てるようになれば、相手の動きにいちいち腹を立てることもなく、健全な競技の場づくりに専念できるのではないだろうか。
ついでに付け加えておくと、PGAツアーで稼ぐことができる世界ランキングのポイントは、いわば無尽蔵のポイントである。
だが、リブゴルフで稼ぐことができるお金は、今は湯水のように沸き出ているが、サウジアラビアの誰かの胸先三寸で激減したり消滅したりする可能性のあるリスキーなお金だ。それもまたリブゴルフの特徴と考え、あとは「勝手にどうぞ」とそれぞれの選択に任せればいい。
PGAツアーとリブゴルフが協調路線を歩むことが無理なのだとしたら、最低限の妥協点を見出した上で不介入、不干渉の独立路線を歩む。これは、大揺れしているゴルフ界において、今、建設的に考えられる最善策ではないだろうか。
文・舩越園子
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。百貨店、広告代理店に勤務後、1989年にフリーライターとして独立。1993年に渡米。在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続け、日本の数多くのメディアから記事やコラムを発信し続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
ranking











