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ゴルフ史最大級40億円被害の真相(1) 発覚7年・裁判を断念する被害者が続出の事情【小川朗 ゴルフ現場主義!】
1000人以上が総額40億円にも上る被害を受け、ゴルフ界を激震させた「ゴルフスタジアム事件」。発覚から7年にわたり取材を続けてきたゴルフジャーナリストの小川朗氏が、最終局面を迎えた事件の全貌をリポートします。ここにきて裁判の継続を断念せざるを得ない被害者が続出している事情とは?
敗訴なら倍額になる! 被害者を追い詰める遅延損害金
被害総額40億円以上、被害者の数も1000人を超え世間を騒然とさせた「ゴルフスタジアム(以下GS)事件」の被害者たちに、厳しい冬が訪れています。2017年春に発覚したこの事件は法廷闘争に発展。「最後まで戦う」と語っていた被害者の面々ですが、ここに来て多くは路線を変更し、和解を選択しています。その最大原因となっているのが「遅延損害金」です。連載の第1回は、大詰めを迎えた法廷闘争の現実を追います。

事件の概要から振り返っていきましょう。GSの営業担当はレッスンプロらにアプローチして、ホームページ(以下HP)を無料で作成すると持ちかけました。HP作成料は、そこに掲載した広告の掲載料で相殺され、実質無料にできるとの条件を提示します。さらに手続き上必要だとして高額なソフトウエアのローンを組ませたり、リース契約を交わしたりして、同額の広告料金を支払っていました。
ところが、その広告掲載料が2017年の2月あたりから支払われなくなります。ソフトウエアは検証した結果、実際には役に立たない代物で、開封すらしていなかった被害者もたくさんいました。それでも、広告掲載料の入金がストップしたことで、レッスンプロらにはローンやリース料の支払いだけが残りました。
やがて、約40億円の被害総額と1000人超の被害者を生む事件が明るみに出ることになりました。レッスンプロらは17年3月に被害者の会を結成。信販・リース7社に対し、被害者625人が債務不存在を求める訴えを起こしました。
並行して、被害者の会は弁護団と相談しながら株式会社ゴルフスタジアムへの破産申し立てを行い、19年3月26日の最終回まで5回にわたる債権者集会で堀新社長らを追及。会員たちは証言台にも立ち、法廷闘争を展開していきます。

議員会館に出かけて国会議員に直訴し、経産省、クレジット協会に出かけて署名を届ける一方、信販会社の親会社であるメガバンクの本社前や、各信販会社の社屋前で抗議行動を行うなど、地道な活動も続けてきました。
しかし、コロナ禍で審理にブレーキがかかるなどして裁判が長期に及んだことで、敗訴した場合に課せられる遅延損害金がハネ上がりました。「(相手の)会社によって損害金は12~20%とまちまちですが、一例をあげれば年14.6%。6年、7年ともなれば、個人差はあるものの、およそ100%になってしまう」(事情をよく知る関係者)。
700万円のローンが残っている場合、700万円の遅延損害額が加算され、ほぼ倍額を払わなければならなくなります。和解に応じれば、その遅延損害金を払わずに済むため、泣く泣く和解を選択するケースが増加しているわけです。
日本の裁判制度が結審まで時間がかかること、そこで生じる遅延損害金から被害者を救う制度がないことも大きな理由。最後まで戦い続ける選択をしてしまうと、被害者たちは和解金の倍額を背負うリスクにもさらされるわけです。
信販・リース会社の責任を問う流れが生まれたかに見えたが…

この7年の間には、光明が差した時期もありました。22年2月には大阪高裁で本件に関わったリース会社にも責任があるとして、信義則上、リース料請求のうち3割をカットする判決が出ています。「これが東京の集団訴訟にも好影響を及ぼすのではないか」と、一部には楽観論が出ていました。
ふたを開けてみると東京地裁の一審判決は当初、被害者側の全面敗訴が続きましたが、22年9月30日に出されたSMBCファイナンスサービスの一審判決において、被害者の一部である16人に残債の3割カットの判決が出ました。さらに東京センチュリーとビジネスパートナーは全員が3割カットとなり、与信を通した信販会社・リース会社の責任を問う流れが生まれたかに見えました。

その流れの中で、一審全面敗訴の5件を含む8件の裁判は判決を不服として控訴。高裁での審理に持ち越されることとなりました。うち4件については昨年のうちに結審。和解の交渉が進んでいますが、ジャックス訴訟の一部で和解しなかった人には判決が出ました。
被害者の会の代理人である西村國彦弁護士は、被害者の「信用ブラック化と破産申し立てを回避でき、3割カット判決を取得できた」と語っていますが、残る4件は年を越し、すべてが終わったわけではありません。
長い法廷闘争が続く過程では、被害者の中に亡くなった人も、自己破産を選択した人もいます。また、残る4件のうち、ビジネスパートナーだけが和解に応じない姿勢を見せており、被害者の深刻度も高まっています。
そんな中、「最後まで戦う」と宣言している被害者がいます。第2回では、GS被害者の会の「ラストサムライ」にスポットを当てます。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
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