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- 世界が支持するミズノのアイアンは“1000トン”のプレス機から生まれる! ヘッド製造を手がける「中央工業」の鍛造へのこだわりとは?
世界中のゴルファーから高い評価を得ているミズノのアイアン。そのヘッドをこだわりの鍛造製法によって作っているのが広島県東広島市にある「中央工業」です。今回は、1本の丸棒がアイアンヘッドに成型される過程を取材し、多くのゴルファーが支持するミズノのアイアンの秘密に迫りました。
車のパーツ製造も請け負う鍛造のスペシャリスト
ミズノのアイアンは、シャープで美しいヘッド形状、心地良く響く打音、ソフトでフェースに吸い付く打感など、多くのゴルファーがそのフィーリング性能を支持しています。

そんなミズノのアイアン製造を一手に引き受けているのが広島県東広島市にある「中央工業」です。
「中央工業」は1938年に創業した老舗の鍛造工場で、自動車や農機具、鉄道関係の部品製造を手がけてきました。1968年にはミズノとパートナーシップを組み、ゴルフ用アイアンヘッドの製造をスタート。さまざまな分野のパーツを作ることで蓄積したノウハウを生かして独自の「グレインフローフォージド製法」を生み出し、ミズノと共同で世界8カ国で特許を取得しています。
ミズノがリリースするアイアンのうち、鍛造のものは全てこの「中央工業」でベースとなるヘッドが作られています。つまり、「中央工業」の中に世界中のゴルファーを魅了する特別なアイアンを作り出す秘密が詰まっているわけです。
そこで今回はミズノの重要拠点「中央工業」に潜入取材を敢行。1本の鉄の丸棒がアイアンヘッドへと成型されていく工程をチェックすることで、なぜミズノのアイアンが特別なのか調査しました。
ハンマープレス前の「絞り」でヘッドの性能が大きく変わる
中央工業では素材となる鉄の丸棒を約20センチにカットし、1200度以上に加熱してから「ハンマー」による「粗鍛」を行います。この粗鍛を行う工場に足を踏み入れると、「ドン!」という強烈な音が響き渡り、まるで地震でも起きたかのような揺れが感じられます。この工程では素材となる丸棒に約750トンもの衝撃が加えられているそうです。

このハンマーを使った工程には、ミズノ独自のこだわりが詰まっています。
まず、加熱され真っ赤になった丸棒は「ロール」という工程によって、片側を絞るようにして引き伸ばされます。この絞った部分がのちにアイアンのネックになるのですが、ハンマーでプレスする前にこの工程を入れることで金属組織をより密なものにできます。ミズノではこの「ロール」の工程で特許を取得していて、他ではまねできない独自の手法の一つになっています。
続いて、「3/4トンハンマー」を使ったプレスの工程に入ります。1回目のプレスで丸棒を曲げてネックを作り、さらに2〜3回叩き、金型に押し当てることでアイアンヘッドに近い形状に成型していきます。ここで使用するハンマーはペダルを踏むと重りが落ちてくる仕組みで、作業者が強弱をコントロールします。金属の伸びを目で見て把握し、巧みに強弱を付けることでヘッドの厚みや質量をコントロールするので、適正なヘッドを作るには熟練の技が必要になります。中央工業でこのハンマープレスの工程を担当するには最低3年の訓練が必要になるようです。
ミズノがこの工程にこだわる理由は、1本の丸棒から一つのヘッドを一体成型することで金属内部の「鍛流線」を途切れさせずにギューッと閉じ込めるためです。これにより、耐久性が高く、緻密で高精度なヘッドを作ることが可能になり、打感や打音を一般的な製法よりも心地良くできます。ミズノのアイアンに唯一無二のフィーリングが備わっている理由は、このハンマープレスの粗鍛にあることは間違いなさそうです。
ハンマープレスを終えたヘッドはクールダウン後に周囲のバリを取り除きます。そして再加熱した後、「精鍛」の工程へと進みます。
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