後半のスコア崩れはスタミナ切れ&集中力の低下が原因!?
スポーツの秋、ゴルフの秋。夏の暑さもすっかり鳴りを潜め、ゴルファーにとってはベストシーズンの到来です。季節的には快適なのに、溜まっていた夏の疲れからか、ラウンド前半は好調でも後半になるとスコアを崩してしまう……。最近、そんな人の話をよく聞きます。
「後半にスコアを崩しがちな人には、ある共通点があります」と語るのは、自らもゴルフを楽しむ管理栄養士のこばた先生。
「主な原因はスタミナ切れ。ラウンド中に必要なエネルギー源となる糖質や、エネルギー代謝に必須のビタミンB群が十分に足りていないんです。朝から食事抜きでスタートしてしまうのはNGです!」

では、後半のスタミナ切れを防ぐには、どのくらいのカロリーが必要なのでしょうか。
「体格などにもよりますが、一般的な20~50代の男性ゴルファーなら、1食あたり約900キロカロリー、女性なら700キロカロリー程度が目安です。ただ、昼食をとってから数十分後にはラウンドするため、食べ過ぎは控えたいところですね」
とはいえ、2時間強かかるハーフラウンド。「集中してプレーするためのエネルギーは確保したいので、少なくとも1食の目安の6~8割(男性なら500~700キロカロリー、女性は400~600キロカロリー)は昼食で摂るといいですね」と、こばた先生。
「ラウンドに必要なカロリーを意識しながら、エネルギー源となる炭水化物やエネルギーを作り出す際に必要となるビタミンB1を十分にとるよう心がけましょう。胃に余分な負担がかかる高脂肪メニューは避けるのがベターです」
ラウンド前半と後半を繋ぐ“ゴルフ飯”。スタミナ維持なら何をどう食べるべき?
ラウンド前半のみならず、後半のスコアを大きく左右するといっても過言ではない“ゴルフ飯”。では昼ごはんを定番メニューから選ぶなら、何をどう食べたらよいのでしょうか。
「エネルギー源となるご飯などの糖質、脂肪を効率よく燃やすためのビタミンB1やビタミンB2を含む食品を、一食の中でバランス良く食べることが大切です」と、こばた先生。
「体内でエネルギーを生み出すためには、身体に蓄えられた糖質や脂肪を燃やす必要があります。『たき火』をイメージするとわかりやすいと思います」
「例えば、脂肪を「薪」に例えると、種火になりうる「紙」が必要で、その役割を果たすのが糖質です。そこに「マッチ」の役目のビタミンB1で火をつけ、「うちわ」で扇ぐことで火が燃え移り「薪」も燃えます。その扇ぎ役の「うちわ」の働きをするのがビタミンB2等です」
こばた先生によると、糖代謝に必須のビタミンB1は豚肉やウナギ、アジ、豆などに、脂質代謝に不可欠なビタミンB2は卵や緑黄色野菜などに多く含まれるとのことで、これらの食品を意識的にランチに組み入れると、後半もスタミナ切れすることなく、集中力を維持しながら快適にラウンドすることができるそうです。